避けても避けても避けないで！【Ｒｉｐｐｅｒ】

Ｐｒｏｌｏｇｕｅ ページ3

「お取込み中失礼します。…ええっと、リッパーさんですね。」

目を瞑っていくら待っても、痛みが来ないので不思議に思って恐る恐る目を開ければそこには仮面をつけた鳥が飛んでいた。


「…は？」


明らかに鳥から声が聞こえてくる。


「紹介が遅れました。私はナイチンゲールと申します。今日は、リッパーさんを招待しに着ました。」

お辞儀をしているつもりなのか、くるっと一回転したナイチンゲールさん。


「…ご招待してくださる事は大変喜ばしい事なのですが、今私はこの女性と取り込み中なので…。少しお待ちいただけると嬉しいのですが…。」

そう殺人鬼が言うと、ナイチンゲールさんは飛ぶのをやめて私の肩に止まった。



「女性というのは、この方ですか？」

「はぁ、その人しかいないと思いますが。」

殺人鬼がそう言った後、ナイチンゲールさんは私の周りをくるくると飛んだあともう一回私の肩に止まった。


　
「…この方もリッパーさんと一緒に連れて行くので、今は少し待ってくれませんか。」

「…じゃあ、後でならいいんですか？」


そう首を傾げ気味にナイチンゲールさんに殺人鬼が聞いた。



「まぁ、とりあえず、一緒に来てくれるってことでいいですか？」

殺人鬼が頷いたから、とりあえず頷けば急に視界が真っ白になった。



『よろしくお願いします、リッパー様、逃亡者様。』
頭の中に、さっきのナイチンゲールさんの声が聞こえてきた。

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