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15_Ripper ページ18

しかし、二回攻撃を当てたことによって存在感がたまった。

徐々に私の体が霧に隠れて透明になっていくのが、わかる。
心なしか、移動するスピードも速くなった気がする。


もう、フクロウはないはずだ。
あとは、ヘレナさんに追いついて一発攻撃を当てるだけ。

残り解読器は5つ。
これは勝てると思って、ほくそ笑んだ。



____


数十分にわたる試合が終わった。
結果はというと、私の負けだ。

敗因なんて、わかっている。
ファーストチェイス後の油断のせいだ。

あの後すぐに、ヘレナさんに追いつきダウンをさせて飛ばしたまではよかったが、そこからは最悪だった。

解読器のポールが揺れているところに、瞬間移動しようとして青色の枠の解読器を見渡した。

…いつの間にか、解読器の数はぐんと減っていた。
嫌な予感がして、支給されている端末で残り解読器の数を確認すると、嫌な予感は見事的中したようだ。
解読器は残り2個だ。

いつの間にヘレナさんに60秒もチェイスされていたのか、一つの事に熱中してしまったら他のことに目を向けることができない自分に辟易する。

とりあえず揺れている解読器に瞬間移動した。

そのあとも最悪だった。

飛んだ先で解読していたのは、ナワーブくんとイライくんだった。

どっちを追いかけても、時間がかかってしまう。

ここは、トレイシーさんのところに行きたかった。


蜘蛛の子を散らすように逃げて行った二人の背中を、ため息をつきながら追いかけた。


ナワーブくんは途中で、肘当てを使って私と距離を離した。
そこで私は、イライくんを追いかけるという選択肢しかなくなった。


霧の刃を飛ばせば、待ってましたと言わんばかりにピンポイントで自分にフクロウをつけた。
いつのまに、フクロウを貯めていたのか。

未だに健康状態のイライくんは、少しだけ後ろを振り返った。
口は弧を描いていた。


___ここで、冷静になればよかった。この煽りもイライくんの戦略だったのだ。

煽りにまんまと乗せられてしまった私は、近くで解読していた機械人形をシカトしてそのままイライくんを追いかけた。


追いかけて彼が窓枠を超えようとした瞬間に攻撃をあてた。
フクロウでガードをしてしまった心労のせいで彼に、恐怖の一撃を当てるのは簡単だった。

イライくんが頭を抱えた瞬間、ブォォオォと言う低い音が聞こえた。
仲直りというのは、不思議なものだ。

さっきまで地面を這いずっていた彼はいきなり立ち上がって、走り出した。

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暁郗 - 18ページの下から2行目の中直り、仲直りになってますー! (2021年5月3日 23時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
戌井そら(プロフ) - 46さん» ご指摘ありがとうございます!気づいてなかったです……。直してきます!! (2020年3月15日 17時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
46(プロフ) - 11の8行目のエマちゃんのセリフで中治りが仲直りになってますよ! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 5d23b6633a (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - 桜猫さん» コメントありがとうございます!これからの更新に乞うご期待を…! (2019年11月6日 19時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 二人ってくっつくのかな… (2019年11月6日 16時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煮汁 | 作者ホームページ:https://  
作成日時:2019年2月16日 11時

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