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ちょうど、一時間程前だろうか。
戦争が終わり、ロボロから連絡が来たのは。
”グルッペンって、まだ起きとる？”
なんて。
嫌な予感がして、Aの部屋に飛び込んだ。
でもそこにAの姿はなくて。
剥がされた点滴、ぐちゃぐちゃなベッド、開かれた窓。
…入ってきた、敵国白旗の知らせ。
漁夫を狙われた筈なのに、誰一人として怪我人は来なかった。
Aは向かったんだ。
病気が進行して行けなくなった、自分の居場所に。
＿＿でも、あの状態で？？
冷静に考えれば有り得ない。
だってAは走ることは勿論、歩いたり、立つことさえできなくなっていた。
なのに、全線にいった？
いくらAでも、不可能だ。
俺は自分でも気付かないうちに腰を抜かしていて、誰もいなくなった部屋にひとり、座っていた。
「…A、」
返事のしない部屋に呟く。
此処から全てを置いていったと言うことは。
Aは命を懸けて、国を守ってくれた。
最期に、俺達を守ってくれた。
”
なんで、そんな無茶したの。
結果は良かったかもしれないけど、その前に力尽きてたらどうするの。
Aが帰ってきたら、思いっきり叱ってやろう。
その後沢山褒めてやろう。
”
でも。
そんなことは、出来ない。
きっと、Aは＿＿＿
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作者名：朱雀 | 作成日時：2023年4月30日 23時
