ワイテる彼ら。Ⅱ【WT】 (ページ15)

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『案外楽しかった！ありがとう！』

あの後、なかむくんとパフェを食べに行ったり、みんなでゲームセンターに行ったり、学校を抜け出して来た、ということを忘れてしまうぐらい楽しめた。

家の場所がそれぞれ違うのでショッピングモールから帰る途中でお別れになる。今日の朝はあれだけ嫌で怖かったワイテルズのみんなともより仲良くなれた気がする。

kn「ねぇ、A」

別れ際、きんときくんにそう声をかけられる。きんときくんも帰るの同じ方向だったっけ？確か私としゃけだけだった気がするんだけど⋯。

kn「俺らとアイツ、どっちの方が大事？」

『アイツって、、？』

kn「えっと⋯なんて言うっけ？」

kr「夢宮！夢宮空音だろ！」

kn「あーそうだ、で、俺らと夢宮どっちの方が大切？」

きんときくんからかなり大きな爆弾を落とされる。
正直、ワイテルズのみんなもなんだかんだ大切だし、でも空音ちゃんも大切だ。ここで空音ちゃんと言ったら、きっとみんな機嫌が悪くなるんだろう。

『どっちも大切だよ、？』

kn「どっちか、って言われたら？」

『そんなの⋯⋯決められないよ』

kn「あっそ」

きんときくんはそれだけ言ってくるりと後ろを向いて、なかむくんとぶるーくくんに声をかけてそのまま帰ってしまった。

やっぱり、ワイテルズって言っておいた方が良かったかな⋯？

sk「A、帰ろ」

『ごめ、、』

私の手をゆっくり握って、一緒に家に向かって歩き出す。でも、さっきのきんときくんに言われたことがずっと心の中に残る。ワイテルズって答えるべきだったよね⋯⋯絶対。

sk「大丈夫、気にしなくていいと思うけど」

『でも、、私っ』

sk「落ち着いて、俺が守るから⋯⋯多分」

しゃけが私の頭をやさしく撫でながらそう言ってくれる。最後の方は聞こえなかったけれど。

しゃけがいるとやっぱり安心できる気がする。

『これからもいっぱい頼っていい？』

sk「当たり前だろ。逆に俺以外に⋯⋯いやなんでもない」

しゃけが近くにいてくれてよかった。心の底からそう思う。悩み事があっても全部聞いてくれるし、これほどいい人はいないと思う。