ワイテる彼ら。Ⅱ【WT】 (ページ1)

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まだまだ暑さが残る8月末。長かったような短かったような夏休みが明けて最初の登校日だ。

転校生とか来るのかなぁ⋯、とか勝手な妄想しながら1人で学校に向かっていると後ろから声をかけられた。

kn「やっほ、Aちゃん。久しぶり」

『きんとき、くん？結構焼けてるね⋯』

夏休み前とは打って変わって、いい感じに焼けているきんときくんに声をかけられる。流石、スポーツをしている人だなあ⋯余計に歯も白く見えて輝いてるし。

kn「夏休みどうだった？」

『んー、お墓参りに行ったぐらいかな⋯。きんときくんは？』

kn「俺？俺はアイツらと遊んだだけだよ」

アイツらとはきっとワイテルズのメンバーのことで、遊んだ⋯って、。単純にゲームしてなどして遊んだのか、はたまた新しく"アソビ相手"を作ったのか⋯。前者だと信じておこう。

『き、きんときくんはみんなと登校しなくていいんですか？』

kn「あー、、折角敬語外れてたのに⋯」

『ご、ごめんなさ、、』

kn「ごめんごめん。Aちゃんの好きなようにしてくれたらいいよ」

ごめん、と言いながらきんときくんは優しく頭を撫でてくれる。きんときくんの撫で方は少ししゃけに似ていていつもふわふわしてしまう。

kn「あ、そうそう。アイツらは置いてきたから心配しないで」

『置いてきた⋯！？ダメじゃないですか！』

kn「Aちゃんと2人っきりで登校したかったの、ダメだった？」

『いや、、その⋯』

2人っきり、と言われると少し緊張してしまう。きんときくんはまだ比較的に優しいし、大丈夫なんだろうけど、もし何かがあった時に助けてくれる人がいないのが怖い。

「おい！きんときー！」

後ろから大声できんときくんの名前が呼ばれる。
きんときくんと同時に振り返るとそこにはワイテルズのみんなが走ってこっちに向かって来た。

br「久しぶり！Aちゃん！」

sm「きんとき⋯お前抜け駆けはダメだろ」

『ぇ、えっと⋯、』

kn「⋯逃げよAちゃん」

あたふたしていると、きんときくんが手を軽く握ってくれる。余計に質問攻めを酷くさせるだけじゃないのか、と思ったけれどそんなことはなかった。

だってきんときくんが私の手を握りながら走り出したんだから。