69.その犠牲は必然か ページ20
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結局キルアは、負けた。
「まいった」その一言を発したのち、彼は抜け殻のようになってしまった。
私は、彼の過去を詳しくは知らない。ただ暗殺一家に生まれた三男坊ということ、次期当主として期待されていたこと、自由では無かったこと、それだけだ。
彼に同情する気持ちも無くはない。私も人の子だ。
だけど、暗殺一家の子供の気持ちなんか、私みたいな一般人は分からない。彼の気持ちに同情してあげるほど、私は長く生きてない。
可哀想なんか言うもんか。絶対。
「ボドロ氏の意識が戻ったため、ボドロ氏対A氏の試合を再開いたします！両者前へ！」
ボドロさんが前に出る。
先ほどのヒソカさんとの試合で、服は薄汚れたままだ。
だが、その瞳には光が。勝利を求める、獣くさいギラギラした光があった。
････････････・・・そうか。この人は生きる。生きるべきなんだ。
確信めいたものがあった。
『始め！』
……………・・白い猫っ毛がボドロさんの後ろで揺れるのが見えた。
知ってる。
そして足を、前に、進めた。
これが、私の決断。
ぐちゃり。何かが刺さるような音が、頭の中に響く。
お腹にキルアの腕がにょきりと生えているのに気づいたのは、ボドロさんを押しのけた後だった。
ごぽりと口から生ぬるい鉄がはき出される。
あつい。
そして急に睡魔が、襲ってく、る。
自分の身体が傾いていくのを感じながら、
遠くで誰かが、名前を呼んでいる、気がした。
――――――――――起きて。A―――――
―――――――早く――――さよ―――
――――もう―――行く――
「Aっ！！！！！！」
．
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おじいちゃんパンチ - 天才よ帰ってこい (4月2日 14時) (
レス) @page39 id: 14d47f2dfd (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 久々に占ツクで面白い作品見つけました。更新待ってます。 (6月18日 19時) (レス) @page39 id: f494c8d92f (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄く面白かったです！！更新待ってます！ (2022年6月23日 14時) (レス) @page39 id: 846f3d2d4a (このIDを非表示/違反報告)
ねこ@自己満小説(プロフ) - 約2000人の人があなたの帰りを待ってます！それはもちろん僕も同じです！なので早く戻ってきてください。 (2021年11月28日 21時) (レス) @page39 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - すごく面白かったので続きが見たいです!!!更新待ってます！ (2021年8月17日 8時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2015年7月15日 19時
