伍。あたし、保護者はいりませんけどっ！？ ページ6
「ええい、獅子王とやら、何処へ行ったんだか……」
獅子王を追ってきたものの地の利は明らかに向こうにありましたので、Aは気がつけば林のようなところに迷い込んでしまいました。
「ここ、何処だろう？」
深い森という訳ではなさそうで、向こう側に林の切れ目が見えたのは土地勘の無いAにとって幸いでした。
林の向こう側は広々とした畑が広がっていて、不思議なことに胡瓜に白菜、薩摩芋、大根といった感じに季節が違う作物が方々に植えてありました。
「変なの、でもちゃんと実ってる。」
「おや？迷子、ですか？保護者は…見当たりませんね。」
野菜をじっと見つめていると、頭上から穏やかな声が掛かりました。
「あたし、迷ってますけど迷子じゃないです。」
だから保護者はいませんっ！とAは本日何度目かの子供扱いを払拭するためキリリと返事を返しました。しかし、江雪からは子供が無理に背伸びをしている微笑ましい意地にしか見えません。
「成る程…私は江雪左文字と申します。ここの畑を任されている者です。」
「あたしは椿切A。今日こちらに来たばかりです、よろしくお願いしますね！」
「此方こそ……しかし、何故ここへ？畑仕事をしに、という訳ではなさそうですが？」
実は、とAはここまでの経緯について説明しました。
「やれやれ、難儀でしたね。」
「まあ、女の刀剣なんて珍しいから…仕方ないのかな？って思います。」
「八つ時を過ぎたら私達も本丸に戻るので、その時で良ければ一緒に戻りましょうか？」
「いいんですか！？ありがとうございます！！来たばかりで土地勘がなくて困ってたんです！」
「やはり……いえ、なんでもありません。」
迷子じゃありませんか、と口を突いて出そうになりましたが寸でのところで飲み込みました。
「じゃあ、何かあたしにお手伝いできることありませんか？」
意外とあたしって頑丈なんですよ！と力こぶを作って見せるAは子供であることを頑張って否定していてもやはり見た目相応の歳にしか見えません。
「…では、収穫用の手籠から持ち帰る時の大八車の集荷箱に入れ替える手伝いをしてもらえますか？」
「そんなことでいいの？あたし開墾したりとか耕したりとかって得意なんだけどなぁ…」
「水やりをするにしてもまだ日は高いですし、この時間帯はいつも収穫をしているのですよ。」
「そっか…じゃああたし、頑張っちゃいます！」
「ふふ…無理は、しないで下さいね？」
陸。あたし、貴方達よりはお姉ちゃんなはずなんですけど……→←参の後、肆の前。審神者の執務部屋にて
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菱神 昂(プロフ) - 特にリクエストはいただかなかったので、祭り会場は小ネタ置き場に改造いたします。 (2015年5月1日 20時) (
レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
菱神 昂(プロフ) - 御礼祭リクエスト受付は本日21時からです。リクエストは必ずお知らせを熟読された上でお願いします。ある意味キーワードの代わりとなりますのでよろしくお願いいたします。著者。 (2015年4月30日 14時) (レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
菱神 昂(プロフ) - (3k猫*´∀`*){よきかな〜♪さん» コメントありがとうございます！この章から漸く本線が始まるなという感じです。今から更に盛り上がる筈ですのでこれからも椿切と本作をよろしくお願い致します！ (2015年4月9日 23時) (レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
(3k猫*´∀`*){よきかな〜♪ - お〜！だんだん話が盛り上がってきましたね！更新頑張ってください！ (2015年4月9日 19時) (レス) id: fdc932d927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菱神 昂 | 作成日時：2015年3月6日 23時
