弐拾弐。あたし、昔馴染みは結構多いのかもしれませんっ！！ ページ28
怒涛撮影会の後、部屋から出ようとしたAの前に大きな影がぬっと通せんぼしました。
「がっはっはっは！久しぶりだなぁA！あいも変わらず小さいのお！！」
「うわっ！岩融、ひっさしぶりねー！」
急に抱き上げられてびっくりしたものの、Aは相手が昔馴染みだったことで嬉しそうに身を委ねました。
「ぼくもいますよー！」
「今剣も！懐かしいわね、元気そうで何よりだわ〜」
足元でぴょんぴょん飛び跳ねる今剣も岩融は難なく抱き上げ三人は久しぶりの再会を喜びあいます。
「けがをしたとあるじさまにきいたけど、だいじょうぶみたいであんしんしました。」
「心配してくれてありがとう。今はぜーんぜん痛くもないわ。平気のへいちゃらよ？」
「そうか、腕が鈍っておらぬなら上等よ。」
「あら？あたしの心配よりそっちはどうかしら？」
にぃっと不敵笑う岩融にふふんと負けぬくらい不敵にAは笑い返してスルリと岩融の腕から抜け出しました。
「変わらぬよのぉ、俺もお前も。」
岩融は悲しいような嬉しいような、そんな複雑そうな顔をしました。
「そうよ、私達は人じゃないもの。そう簡単には変わらないでしょ？」
「そうだな。」
すこし湿っぽくなった空気を今剣は振り払うべく、岩融の眉間に人差し指をぐりぐりと押し付けました。
「ふたりとも、なにやらむずかしいかおになっていますよ？」
「おお、痛い痛い！やはりこの俺でも今剣にはかなわんわ！」
「ふふっ、今剣に弱いのも相変わらずそうで何よりね！」
「えっへん！ぼくはつよいんですよ！」
胸を張る今剣のなんとも愛らしいこととAと岩融はクスクスと笑いました。
賑やかな、暖かなこの場所。
頬を撫でる風はどこまでも優しく。
Aはまだ、Aのままーー
初めの章、了。
ーー著者幕間挨拶ーー
あたし、太刀なんですけどっ！？をここまでご愛読頂きまして誠に有難うございます。
この弐拾弐話を持ちまして初めの章はようやっと終わり、次の章が始まるまで間のオムニバス形式でを三話から五話ほど挟もうかと考えております。
最近の今作はラブコメが遠のいてシリアスとほのぼのがこんにちはしていますね。きっとラブコメは5-3か5-4を彷徨っているのでしょう。
きちんと構成は組むつもりではいるのですが文字数制限に頭を悩ませ続けています。省いたシーンは数知れず……不自然すぎて笑いもでません。
この様な乱雑な作品ですが今後ともご愛読いただければ幸いにございます。2015.4.2
春の幕内の弐。第一部隊と雨。前→←弐拾壱。あたし、もう食いしん坊でもなんでもいいですっ！！
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菱神 昂(プロフ) - 特にリクエストはいただかなかったので、祭り会場は小ネタ置き場に改造いたします。 (2015年5月1日 20時) (
レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
菱神 昂(プロフ) - 御礼祭リクエスト受付は本日21時からです。リクエストは必ずお知らせを熟読された上でお願いします。ある意味キーワードの代わりとなりますのでよろしくお願いいたします。著者。 (2015年4月30日 14時) (レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
菱神 昂(プロフ) - (3k猫*´∀`*){よきかな〜♪さん» コメントありがとうございます！この章から漸く本線が始まるなという感じです。今から更に盛り上がる筈ですのでこれからも椿切と本作をよろしくお願い致します！ (2015年4月9日 23時) (レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
(3k猫*´∀`*){よきかな〜♪ - お〜！だんだん話が盛り上がってきましたね！更新頑張ってください！ (2015年4月9日 19時) (レス) id: fdc932d927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菱神 昂 | 作成日時：2015年3月6日 23時
