弐。あたし、子供じゃないんですけどっ！？ ページ2
「で、主の頬を張ったと？」
「そーよ！女の胸を触るなんてただの変質者じゃない！タダでさえロリだのなんだのって変態審神者だってのに！！」
縁側で足をぶらつかせながら山のような団子を頬張り、まったく冗談じゃないわ！とぷりぷり怒っているのは先程審神者の鍛刀により呼び出されたAで、横には三日月宗近がふむふむと相槌を打っておりました。
「はっはっは、変質者か。まあ、俺たちは刀剣男士と呼ばれているのだからAのように女子が来るとはまず思わなんだ。」
「そりゃああたしみたいな珍しい奴が来るとは思わないでしょうよ、でも、でもよ！だからって胸触って確かめる必要はないでしょうよ！」
Aは怒りに任せ新しい団子を子リスの如く頬張るのでした。
「いや、しかし、此処に来てAに逢えたのは一番の僥倖だな」
「あー…んむ？そうね、剣聖将軍のとこから私は転々と居場所を変えてたからね。」
「まさか俺だけが飾り物になるとは思わなんだ。」
「仕方ないわよ、第一あたしは無名の刀匠が娘の薬代欲しさに打った渾身の作。対してあなたはあの三条宗近の渾身の作でしょ？」
Aはじいっと三日月の瞳の打ちのけを覗き込み、やっばりいつ見ても綺麗だわと呟きました。
「そうか、俺が綺麗か。」
「わっ！急に引っ張ったらビックリするじゃない！？」
「何、俺も綺麗なモノが見たくてな？」
三日月はAを自分の膝に乗せ、Aの瞳を覗き込みました。
Aの瞳は鮮やかな緋色ですがどこか柔らかく、穏やかな赤でした。
「太閤様の所で少しおめかしして頂いたけど、三日月が綺麗と思えるようなそんな飾りあったかしら？…………あ、あんまり見ないでよ！なんか、恥ずかしい！！」
「おっと、暴れては落ちてしまうぞ？」
降りようとしたAを三日月はひょいと持ち上げて今度はしっかりと落ちないように抱き込みました。
「三日月が降ろしてくれたら落ちるも何もないと思うんだけど…」
「はっはっは、Aが何時何処で拐かされるか分からんからな。」
「そりゃさ、戦場であたしが持ち去られたことなんて沢山あるけど、今は脚のあるこの姿よ？流石に……」
苦笑いするAに対して、三日月は珍しく真剣な顔で言いました。
「知らない男にお菓子あげるぞと言われ、これ幸いと付いて行くかも知れんだろう？」
「あたし、子供じゃないんですけどっ！？」
参。あたし、自分で歩けるんだけど？→←壱。あたし、短刀じゃないんですけどっ！？
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菱神 昂(プロフ) - 特にリクエストはいただかなかったので、祭り会場は小ネタ置き場に改造いたします。 (2015年5月1日 20時) (
レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
菱神 昂(プロフ) - 御礼祭リクエスト受付は本日21時からです。リクエストは必ずお知らせを熟読された上でお願いします。ある意味キーワードの代わりとなりますのでよろしくお願いいたします。著者。 (2015年4月30日 14時) (レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
菱神 昂(プロフ) - (3k猫*´∀`*){よきかな〜♪さん» コメントありがとうございます！この章から漸く本線が始まるなという感じです。今から更に盛り上がる筈ですのでこれからも椿切と本作をよろしくお願い致します！ (2015年4月9日 23時) (レス) id: 4fb92bb402 (このIDを非表示/違反報告)
(3k猫*´∀`*){よきかな〜♪ - お〜！だんだん話が盛り上がってきましたね！更新頑張ってください！ (2015年4月9日 19時) (レス) id: fdc932d927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菱神 昂 | 作成日時：2015年3月6日 23時
