ランとリンドウに祝福を・・・ (ページ9)

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第捌話ページ9

貴「え？モデル？」

とある日の学校。
三ツ谷君と部活の後輩と名乗った女子数名が、教室でお昼をとっていた私に頼み事があった様で、聞いてみると現在の話になった。

三「あぁ、この子達が是非、氷室をモデルに服を作りたいって言っててよ」

貴「えっと、逆に私でいいのかな？」

「はい！是非、氷室先輩にやって欲しいんです！」

「氷室先輩、三年のマドンナだって皆が言ってて、私達に服を作らせてください！」

二人の圧が凄く、思わず頷いてしまった。
余程嬉しかったのかその場でお互い手を取り合い飛び跳ね、お礼を言われると教室を出て行った。

貴「元気だね、三ツ谷君の後輩さん」

三「結構前から頼まれててさ、俺からも礼言わせてくんね？ありがとう」

貴「前に、お弁当くれたでしょ？そのお礼」

そう言うと、三ツ谷は目を見開いて驚くも、すぐに吹き出し笑った。おかしな事言っただろうか？と考えたが、思った事を言っただけ笑う箇所はどこだろう、と自分の発言を思い出した。

三「ワリィワリィ、まさか、弁当の礼されるとは思ってなくて」

貴「え？だって、誰かにお弁当作ってもらったの幼稚園以来だし」

三「なら、今回モデルの礼は俺特製の弁当だな！」

と、彼と話をしているといつの間にか休憩が終わった。友人以外と過ごすのは初めてだなと思いつつ、授業中、さっきまでのやり取りを思い出しては静かに笑った。