昔々、ある時に。 ページ7
ある日、それは突然おとずれた。
目が覚めたら見知らぬ洋館にいた。俺の周りには大先生、ゾム、ロボロ、コネシマの４人がいてみんな今の状態が分からないようだった。
みんなが困惑している中、その館の執事と名乗る男性があらわれ、俺たちにご飯や部屋を用意してくれた。……とても美味しかったが食べたことがないような不思議な味がした。
その後、館をまわっていると、食堂の方から「鬼」が現れ俺たちを殺そうとしてきた。逃げている時にたまたま呪いの偶像を手に入れその力をかり、鬼から逃げた。
館の時計が午前3時を告げた時、呪いの偶像を持っていたロボロが急に鬼へと化してしまった。二人の鬼からやっとの思いで逃げ、4人で館から抜け出した。やっと救われる、そう思った。
でもそれも束の間の話。ホッと一息をついた次の瞬間には俺は神社の前に立っていた。この神社に来るのは初めてのはずなのに何故か見見たことのある神社のようだった。身覚えのない記憶は自分の手にある呪いの偶像の中にロボロ…いや、ロボ太が封印されていることを物語っていた。
その後、小学生の姿になった大先生、ゾム、コネシマと合流し、呪いの偶像の中にロボ太が封印されていることを伝えた。言われて気付いたが、自分も小学生の姿になっていた。大先生から聞いたが、ここは小学校…俺たちの母校で何故か外には出られないらしい。校内には俺たちの6年の担任だったらだお先生がいて鎌を持って襲ってくるという。
まさかと思いながらも校舎に入ってこの小学校から脱出するために探索をしていると、らだお先生が俺の目の前に現れ血のついた顔でこちらを見つめてきた。…次の瞬間、俺は自分の名前と記憶、ここが黄泉の国であることを思い出した。いや、思い出したというより、そう「名付けられた」の方が正しいかもしれない。
俺の名前は桃瀬 豚平。桃田家の次期当主。俺の一族は代々鬼を引き継いでいて、鬼を殺したものが次の鬼となる。しかし、呪いの偶像によってそれは歪んでしまった。呪いは黄泉の国に俺たちが行ってしまった反動で宿主になるはずの存在から抜け出してしまいその宿主をらだお先生へと移したのだった。
自分の記憶や情報を取り戻した俺は途中で出会ったロボ太の兄である天乃 絵斗…通称ぺいんと兄さんと協力し、ロボ太の封印をときロボ太の中の鬼のみを再び封印した。そしてらだお先生も呪いの偶像へと封印した。
今思えばそれで良かったのかもしれない。
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