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「あー…暑ぃ…」
「一旦休憩だね…」
グラウンドから少し離れた日陰に座って、マネージャーからもらったドリンクに口をつける。隣では晴矢が大の字になって寝そべって、どうしようもない暑さへの文句を並べていた。
練習がきつくなると共に、夏本番の暑さが俺たちを襲う。
前の試合みたいにならないよう早く寝たり、こまめに水分を取ったり意識して疲れを残さないようにしているけど…やはり体力の消耗は激しい。
「…この暑さでもさー」
「ん？」
「物好きだよなー、あいつら」
「…あぁ、確かにね」
寝転がったまま晴矢が指を差したのは、グラウンドを熱心に見つめる女の子たちだった。
大体どの部活も今は休憩時間だろうから、練習着でご飯を食べながら見ている女の子も居れば、校舎の窓からこちらに視線を注ぐ子も居る。
俺達が休憩に入る前から、既に五十人以上は居た。暑いのに、大丈夫だろうかと少し心配になってしまう。
「神月サンはー？居ねぇの？」
からかうような口調でそう言うと、晴矢は体を起こして俺の顔を見た。
少し睨んで見せると、余計にニヤッとして声を掛けてきたので、素直に見える範囲を見回してみた。
「…居ないんじゃないかな」
「何だよ。あいつ、そーゆーとこ冷めてんのな」
「晴矢は、練習中好きな子に見られてたいの？」
「そりゃそーだろ。絶対やる気出るぜ？」
そういうものかと相槌を打って、傍らに置いてあるおにぎりを手に取った。これもマネージャーが準備してくれた。
確かに俺も、神月さんが応援してくれていたら嬉しいかな。実際、試合では彼女が居るからか調子が落ちないし。
…例えば、これが神月さんが握ってくれたおにぎりなら、もっと美味しかったりするのかな。
「…あっ、居たいた。基山ー」
「…？」
突然名前を呼ばれ振り返ると、部室の方から先輩が歩いてくるのが見えた。その後ろから、もう一人付いて来ている。
彼女は一本に結った尻尾のような髪を揺らして、俺に気付くと手を振ってくれる。
「っし、神月さん…？！」
「おー、噂をすればじゃん」
「この子が探してるって言うからさ。もうちょっと分かりやすいとこに居ろよな？」
「す、すみません…」
先輩に促され、神月さんが俺のところへ歩いてくる。段々鼓動が早くなっていくのが、身体中で感じられた。
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輝(プロフ) - 布都御霊さん» コメントありがとうございます。最後まで完結できたのは皆様のお陰です！温かいお声、本当にありがとうございます(*^^*)キュンキュンできるようなお話を書けるようこれからも精進して参ります！ (2019年6月24日 20時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
布都御霊(プロフ) - 「君に、初めまして」完結おめでとうございます。何度も泣かせていただきました(泣)もう、この2人の初々しい見てるだけでキュンキュンするようなお話が見れなくなるのかと考えるとまた涙がぁ〜。(/_;) (2019年6月17日 3時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 明日香さん» いつもコメントありがとうございます(^^)出来るだけ早く更新できるよう頑張ります…！ (2018年8月5日 7時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 久しぶりの更新ですね...！ずっと待ってました！！ありがとうございます^ ^今回も楽しく読ませていただきました。次回の更新も楽しみにしていますね！ (2018年7月31日 20時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 大丈夫ですよ^^更新されるまで、気長にずっと待ち続けます。応援してますね^^ (2018年6月18日 22時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2018年3月26日 16時
