◇ 4/6 本日アレスの天秤放送開始！ヽ(´▽｀)ノﾜｰｲ♪←小説本編とは関係ありません ページ21
小さいけど響くような重たい音が鳴って、真っ暗な屋上が広がる。さっきまでのライトの明るさで暗闇に目が慣れない。
こちらを振り返ったような音が返ってきて、次にアフロディのものと思われる優しい声が俺を呼んだ。
「こっちだよ」
「…あぁ」
目を凝らすとその姿がうっすらと見えて、俺は足元に気を配りながら影に近付く。すると、隣に見えていたもう一つの影が動いて、
「…基山君？」
驚いたような声で、俺の名前を呼んでくれた。
アフロディに電話をかけ、参加する許可を得ると共に、俺があの子と話している間神月さんが屋上から出ないよう足止めを頼んだ。どうやら上手くいったみたい。
彼の計らいで、俺達は他の部員から離れた場所で二人並んで座ることが出来た。
落ち着いてから、俺は全てを説明する。それを神月さんは笑いながら、そして嬉しそうに聞いてくれた。
「試合後なのに、晴矢のせいでまた一気に疲れたよ…」
「大変だったね…でも、今日会えてよかった」
お疲れ様。その優しい声に、疲れも嫌な感情も…溶かされていくみたいだ。お互い良く見えないけど、この幸せに顔が綻んでいるのが分かる。
「…あ、基山君…」
「どうしたの？」
「…ううん、やっぱり何でもない」
途端、寂しそうな声で神月さんは笑った。その真意が何なのか俺には分かる筈もないけど、迷いも無く俺の返答は決まっていた。
俺にも理由は分からない。単純に言えば、言いたかっただけかも。
「…好きだよ、神月さん」
◇
時折会話を交えながら、俺達は暫くの間流れ行く星達を眺めた。
途中、先輩達に神月さんを紹介するよう頼まれていたことを思い出し、申し訳ないと思いつつも観測の後部室まで来てもらえるか尋ねると、快く神月さんは頷いてくれた。
「うん、勿論。でも皆を待たせちゃうの、申し訳ないね…」
「いや、俺はもっと待たせてても良いよ。折角の神月さんとの時間だから」
「…えへへ、そうだね」
「むしろ、これ位しか出来なくてごめん。夏休みなのに、何も思い出作れないね…」
そうやって呟くと、彼女は首を振る。
「基山君が居てくれたら、全部大切な思い出だよ」
俺が彼女の方を見ると、お互いの視線がぶつかった。同じように笑って、夜空を見上げる。
今日のことは、一生忘れない。あの夢と同じ様に、ずっと俺の心で鮮やかに輝き続けるんだ。
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輝(プロフ) - 布都御霊さん» コメントありがとうございます。最後まで完結できたのは皆様のお陰です！温かいお声、本当にありがとうございます(*^^*)キュンキュンできるようなお話を書けるようこれからも精進して参ります！ (2019年6月24日 20時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
布都御霊(プロフ) - 「君に、初めまして」完結おめでとうございます。何度も泣かせていただきました(泣)もう、この2人の初々しい見てるだけでキュンキュンするようなお話が見れなくなるのかと考えるとまた涙がぁ〜。(/_;) (2019年6月17日 3時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 明日香さん» いつもコメントありがとうございます(^^)出来るだけ早く更新できるよう頑張ります…！ (2018年8月5日 7時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 久しぶりの更新ですね...！ずっと待ってました！！ありがとうございます^ ^今回も楽しく読ませていただきました。次回の更新も楽しみにしていますね！ (2018年7月31日 20時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 大丈夫ですよ^^更新されるまで、気長にずっと待ち続けます。応援してますね^^ (2018年6月18日 22時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2018年3月26日 16時
