☆ ページ21
「マジで数学教えてくれよ風丸ぅ…。このままじゃ部活辞めさせられそうなんだよっ…」
部活帰りの円堂は、たまに気まぐれで遊びに来る。今日は定期テストの愚痴を聞いて欲しいらしい。
今日帰ってきた教科の半分が欠点で、先生に呼び出しを食らい…明後日が試合なのに課題まで出され、半泣きでうちのインターホンを押しに来た。
「Aはどうだったかなー…あいつも欠点取ってないかなぁ…！」
「Aはお前と違って毎日頑張ってるんだ。そんな点数まず取ってこないな」
「うっ…な、なんだよっ。別にいーよ、本人に聞くからっ！」
「基山と帰るって連絡来てたから、遅くなるかもしれないぞ？」
「待つ！！」
頭から湯気を出しそうになりながら、円堂はそっぽを向いた。何にキレてるんだこいつは。
水でもかけてやろうかと鞄から水筒を取り出したとき、良いタイミング…と言うべきか、玄関のドアが開く音がした。
「ただいま」
玄関から聞こえてくる声に、俺も円堂も廊下の方を見る。円堂は俺の顔を見るなり一目散に部屋を出て階段を駆け下りていった。俺もその後に続いて階段を下りる。
「おかえり、Aーっ！」
「あっ…た、ただいま。誰の自転車かと思ったら、守のだったんだね」
「おうっ。なぁなぁ、数学のテスト帰ってきたかっ？」
「うん。どうして？」
「何点だったんだよっ？」
…騒がしい円堂と、大人っぽいA。普通なら、隣に居ることの無さそうな二人だけど、小さい頃からずっとこの調子で一緒に居る。
ったく、玄関で鞄なんか開けさせるなよな。せめて靴を脱いでからにしてやってくれ…。
「…はい」
Aは少しだけ得意げに、クリアファイルから取り出した数学の答案用紙を円堂に手渡した。
その瞬間、円堂が固まる。
「…きゅ…90点…？！」
「え…本当か？」
「実は…学年で二位になったんだよ」
俺も予想以上の点数に、言葉をこぼしてしまった俺は、気付いたら、Aの頭をわしゃわしゃと撫でていた。
「すごいなAっ。頑張ったじゃないか」
「えへへ…一郎太と、基山君のお陰だよ」
Aが嬉しそうに笑うから、俺も笑顔をこぼしてしまう。お前は、そうやって笑ってるのが一番だよ。
「母さんに頼んで、今日はお祝いだな」
「お祝いっ？」
「えっ、俺も混ぜろよ！」
「お前は帰って勉強しろ」
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狩間篤花(プロフ) - リベリさん» コメントありがとうございます！お久しぶりですー(°▽°)二人の関係、楽しんで書かせてもらっています！四章の方で頑張っておりますので、そちらもよろしくお願いいたします(о´∀`о) (2018年1月4日 22時) (
レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
リベリ - お久しぶりです!!本当にいつ見ても感動します!!風介...二人の為に...優しいですね!!どんどんいい方向に進んでいますし、二人が進展する事を願っています!!頑張って下さい!!^ω^/ (2017年10月29日 2時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - リベリさん» 心配をお掛けして申し訳ございません…！出来るだけ更新できるよう、最善を尽くして参ります(о´∀`о) (2017年9月5日 23時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
リベリ - 狩間篤花さん» わぁ...！本当ですか！？嬉しいです！！更新なさっていなかったので、心配しました...！これからも更新頑張って下さい！！ (2017年9月2日 17時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - リベリさん» これから大会編の方も更新していきますので、よろしくお願いいたします(о´∀`о) (2017年9月1日 22時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年6月27日 16時
