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今日最後の授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響き、終礼を終えた生徒が次々と帰っていくのが、カーテンの隙間から見えた。
明後日には試合があるし、部活は休めない。俺は重い腰を浮かして、先生に保冷剤を返した。
視界が揺れて、立ちくらみのような感覚に足がふらつく。
「ちょっと、大丈夫…？貴方も調子悪いんじゃない？」
「大丈夫です、急に立ったからフラッとしただけで…」
「無理は良くないわよ」
先生の忠告に苦笑いで返してから、俺は先生に背を向けた。休むよう言ってくれる声を遮って、俺はまた微笑んで見せる。
「じゃあ…俺、部活行ってきます」
そうまでしないと、すぐにでも折れてしまいそうだから。
この試合が終われば、二週間はテストも試合も無い。それまでの我慢だ。
「少しでも変な感じがしたら、戻ってきなさいね」
「はい。ありがとうございました」
そう振り返った時に、起き上がっている神月さんに気付いた。先生の横を通り過ぎて、彼女のいるベッド脇に立つ。
「神月さんも、部活に行くの？」
「うん…。基山君がそうやって頑張ってるんだから、呑気に寝てちゃ、ダメだなって」
「神月さん…そんなこと気にしなくても」
「それに、天文部の部室は、サッカー部の練習を見るには特等席だから」
ちゃんと今日も見てるね。そうやって、赤くなった目のまま笑って見せてくれる神月さんに、俺の体はまた熱くなった。
それから、抱き締めたい…そんな気持ちがどうしようもなく溢れてくる。神月さんと居ると、いつもそんなことを考えていると、最近自分で気付いた。
だからと言って、止められるわけではないけれど。
「…ありがとう。良かったら、門まででも良いから少しだけ一緒に帰ろうか」
「ぁ…う、うん…じゃあ、そうしようかな…」
そうやって躊躇うのは、君の気持ちじゃないんだよね。誰かの視線を、声を気にして言っているだけなんだろう？
「…あ、でも、先に帰っててくれて大丈夫だからさ。俺の部活が終わるまでゆっくり考えて」
「基山君…ありがとう」
「気にしないで。じゃあ…えっと」
また後で、と言うべきか。いや、でもそれは、彼女に一緒に帰ることを強制しているみたいだ。
俺が次の言葉を探していると、神月さんはにこりと笑った。
「…駐輪場で、待ってるから」
はっきりと、そう言って。
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狩間篤花(プロフ) - リベリさん» コメントありがとうございます！お久しぶりですー(°▽°)二人の関係、楽しんで書かせてもらっています！四章の方で頑張っておりますので、そちらもよろしくお願いいたします(о´∀`о) (2018年1月4日 22時) (
レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
リベリ - お久しぶりです!!本当にいつ見ても感動します!!風介...二人の為に...優しいですね!!どんどんいい方向に進んでいますし、二人が進展する事を願っています!!頑張って下さい!!^ω^/ (2017年10月29日 2時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - リベリさん» 心配をお掛けして申し訳ございません…！出来るだけ更新できるよう、最善を尽くして参ります(о´∀`о) (2017年9月5日 23時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
リベリ - 狩間篤花さん» わぁ...！本当ですか！？嬉しいです！！更新なさっていなかったので、心配しました...！これからも更新頑張って下さい！！ (2017年9月2日 17時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - リベリさん» これから大会編の方も更新していきますので、よろしくお願いいたします(о´∀`о) (2017年9月1日 22時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年6月27日 16時
