【ヒロアカ】依存系幼馴染み【短編】 (ページ5)

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依存５ページ5

二人は一晩中泣いてた私を、ずっと隣で黙っていてくれた。

「大丈夫？」とか「安心して」とか、薄っぺらい言葉は言わなかった。
でもそれが、その時の私にとってはとても居心地がよく、大切な時間だった。

大人達は、その様子を横目に、話していた。

「Aちゃん…どうする？」

かっちゃんの母が言った。

「このままだと施設いきね…」

いずくんの母が言った。

「それだけは避けたいな」

いずくんの父が言った。

「…全員、罪悪感は感じているだろう？」

かっちゃんの父が言った。

その言葉に、全員が頷く。
悲しそうに、辛そうに、申し訳なさそうに。

「それで提案なんだが…彼女が自立できる年になるまで、彼女を居候させたいと思う」

かっちゃんの父は、他の人の目を見て言った。
その決意ある目に、誰も何も言えなかった。

「…それだと申し訳ないわ。家は近いんだから、彼女が泊まりたいと思った方に泊まってもらいましょ？」

少し経ち、いずくんの母が言った。

「…あの子達を、離したくないの…」

続けて、悲しそうに、三人の方を見て言う。
それに釣られ、ほかの三人も、子供たちの方を見た。

泣いてる女の子のそばにいる、男の子二人。

「なんだかんだ言って、Aちゃん、二人の絆の架け橋だから…」

微笑んだ。その笑みに、反論できる者はおらず、彼女が泣き止んでから、言おうと大人達の中で決めた。