無気力系女子の日常譚【かくりよの宿飯】 (ページ20)

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ASIDE

そうして数日たった。

暇やー！

って思った瞬間史郎が来た。綺麗な妖も結界の外にいた。

暇なのを察する天才か？史郎と思ったがまあいいわ。

「外に出してくれるん？」

史郎「約束だもの。」

人間でこんなのは初めて見た。

磯姫「貴方が例の犬神ね。

　ここからでも私が倒れそうなくらいの妖気が溢れているわ。」

史郎「そうなのかい？

　人間には感じることが出来ない力なのかい？」

磯姫「いいえ。練習すればできるかもしれないわ。」

何を言っているのかもわからない。

自分が無知だと思い知らされる。

前にいた家は神社っていうところだったなあ。

そこで人、仲間が殺されて、狗の頃でも死なずにずっと生きた。

それで半不老不死になった。

血がたくさん出ても死ねず、沢山ぶたれても死ねず。

そしていつの間にか犬神になり、囚われて封印された。

　ここから出して。

心はそう言っていたかもしれない。

それを隠していたのが一気に出てきた。

「この結界を解いて！！」

磯姫「そうね。じゃあもう本格的にいきましょう。

　貴方の名前は？」

「A。」

磯姫「じゃあA。その結界を内側から破ろうとする意志を持って結界に力を加えて。

　私は外からやるわ。

　あともうすぐ乱丸と銀次が来るからそれまでに準備しておいて。」

？？

「らんまるっていうのとぎんじっていうのはなんや？」

磯姫「私の子供のような存在よ。

　あの子たちには結界を一瞬弱めるための鈴を用意してもらっているの。

　でも貴方は犬神になってすぐに封じられたからあの子たちとほとんど変わらないと思うわ。」

　身長も見た目も。」

史郎「おーい。

　来たぞー。」

乱丸「磯姫様持ってきました。」

銀次「来ましたよ～！」

ホントやな。

自分とそんな変わらん見た目しとる。

耳に尻尾。

仲良くなれたらいいなあ。

磯姫「じゃあ揃ったからAを自由にして里の犬神達に悪い妖じゃないって説得しましょう！

　それじゃあこれは大変な作業になるから頑張るわよ！」

　「「おーー！！」」