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［智にぃside］
寝る前に部屋でちょこっと
勉強して、それからキッチンに飲み物を取りにきたら
翔が雅紀の宿題を見てやっていた。
ほんと、いいお兄ちゃんなんだよね。
雅紀は時折、翔の肩にコテっと頭を乗せたりして
甘えてる。
翔はそんな雅紀に「重いよ」とか「そんな引っ付く
なよ」とか言いながら。
でも、弟を大事に思っている気持ちは伝わってくる。
だから雅紀は翔のことが大好きなんだろうね。
雅「ねぇねぇ、明日キャッチボールしよ？」
翔「ん〜…明日ねぇ…」
雅「…駄目？」
翔「いや、いいけど」
雅「やった！学校から帰ってきたら家で待ってるね」
翔「ん、わかった」
宿題を終えてから、ちゃっかり明日の約束まで
取り付けて「おやすみ〜」って部屋に戻った雅紀。
「ほーんと、翔のこと大好きだよね」
翔「はは！あいつは誰にでも懐くんだよ！笑」
確かに雅紀は俺にも父ちゃん母ちゃんにも甘える。
でも翔は特別っていうか…ね。
翌日はたっぷりキャッチボールを楽しんだのか
「お腹ペコペコ〜！」って言いながら、夕食の時間に
なってから帰宅した2人。
雅紀が父ちゃんに「ねーねー、翔にぃの投げるボール
すっごい速いんだよ！！プロみたいなんだよ！」って
興奮気味に話してる。笑
いつだって、雅紀にとって翔は追い付けない存在
なんだと。
追い付けないというか、追いかけたい存在なのかな。
父「翔は小さい頃から野球好きだったもんな」
母「部活は？やらないの？」
翔「んー、やらないかな。中途半端になりそうだし」
雅紀の話から翔の部活の話になり。
そしたら雅紀が「翔ちゃんはバスケ部で俺のこと
待っててくれるんだもん！」って。
みんな「はいはい。笑」って感じで受けとめて
流してる。
翔「約束してねーし。笑」
雅「じゃあ、今約束しよー？」
翔「はぁ？やだし…」
母「んふふ…」
父「はは！」
雅「むぅ…」
雅紀が末っ子の我が家はいつだって平和で和やかな
空気に包まれてるんだ…
って、久し振りに雅紀が末っ子だった頃を思い出して
思い出に浸っちゃった。笑
今ももちろん幸せで楽しいけど、父ちゃんと
母ちゃんが元気で、3人兄弟だった頃も忘れたくない
大事な思い出。
2人が残してくれた5人兄弟はかけがえのない大切な
宝物になった。
和「あー！雅にぃが海老フライとったぁ〜」
雅「あひゃ！まだキッチンにおかわりあるよ？」
和「むぅ…」
翔「まーさ？」
雅「あひゃひゃ！」
我が家は今日も平和です。笑
END
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作者名：空
| 作成日時：2019年3月25日 20時
