5人で生きてゆく…part62 (ページ49)

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［翔にぃside］

夕食後まで学校のみんなと
過ごした和を迎えにいく。

今回、和は俺と一緒に近くのホテルに泊まることを
選んだ。

これも、選択肢の一つだったんだ。

どっちみち、万が一のことがあった時に俺もすぐに
宿泊施設の近くの大きな病院に駆けつけられる様に
近くのホテルに泊まって待機するつもりだった。

「お世話になりました」

先「順調でしたよ。活動も楽しくできて、この通り
体調チェックもバッチリでした」

「ありがとうございます。家にいる時より完璧。笑」

担当の先生と引き継ぎをして、和を受けとる。

「明日の朝、また連れてきますのでよろしくお願い
致します」

先「お待ちしてます」

担「ゆっくり休んでね」

和は担当の先生と担任の先生に「ありがとう。明日も
よろしくね！」ってニコニコ手を振っている。

「敬語遣えって！笑」

和「いんだもーん！」

車の中でも楽しそうに笑っていた和。

とりあえず1日目、楽しめたみたいでよかった。

「風呂、入るだろ？」

和「うん！一緒に入ろ～！！」

「はは！そうしようか」

今回、和が夕食までで引き上げてきたのには
「風呂はみんなとはちょっと…」っていう、和の
気持ちがあったことが大きい。

傷が沢山ある体を、大浴場でクラスメイトや学年の
人達に見せるのは嫌だったみたい。

俺らとしても、風呂の前はしっかり診察して
おかないと心配だし、不安もあったから今回は
こういうカタチにした。

でも、今後もし和が「風呂もみんなと」って
言うのであれば、希望を叶える方法を見つけるけど。

「体調バッチリじゃん！」

和「うん！体も軽いし、すごい調子いい！」

「よかったなー、えらいな！」

和「んふふ…」

しばし、スキンシップを交えながら風呂に入る前の
体調チェック。

体調もいい感じに管理できてる。

和は入浴中もずっと今日の出来事を話していた。

「俺らのグループのカレーが一番美味しかった」とか
「にぃ達にも食べさせたかったなぁー」とか。

担当の先生に細かく体調チェックされることも、
グループの友達に心配されて声を掛けられることも
嫌ではなかったみたい。

「あれ？こっちで寝んの？」

和「ん！翔にぃも一緒にね！」

ドライヤーで髪を乾かした後は、当たり前の様に
俺が寛いでいたベッドに潜り込んでる。

狭くね！？

可愛いからいいんだけどさ。笑

モゾモゾと体の向きを変えた和は、俺に引っ付いて
早々に寝息を立て始めた。

明日も楽しめるといいな。