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［和side］
潤は保健室登校のことや
先生と話したことを家で沢山教えてくれる。
前向きな姿に、にぃ達も俺も少し安心した。
翔にぃからは変わらず勉強を教えてもらっているし、
保健室にも数学の先生がきてくれて1時間くらいは
教えてもらっているらしい。
「理解できなかったところも分かった！」って
翔にぃにくっ付いて甘えていたりして。
お昼は俺らと屋上でお弁当を食べることもできて。
授業でやったところを、俺が家に帰ってから説明して
潤は次の日に保健室で復習してって感じで進めてる
みたい。
最初は半日だけにしていた保健室登校も、今は一日
登校してる。
もともと勉強は嫌いじゃないし、向上心もあるからね
彼は。
だから、このまま順調に進んで回復していくのかなと
俺らは思い始めてたんだ。
だけどやっぱり、こういう精神的な問題って一進一退
することの方が多い。
潤「…今日は、行きたくない…」
翔「ん、そっか。じゃあ、お休みしようか」
一昨日から、すごく調子が良くて午前中はクラスで
授業を受けれるほどだったんだ。
でもそれが、潤の心には負担になったみたい。
今朝は「保健室登校もしない」って、塞ぎ込んでる。
［潤side］
授業を受けるようになれて嬉しい気持ちが大きかった。
けど、不安もあって…
『もしまた分からないところがあったら…』って
思うと、気が抜けなくて苦しくて。
今まで、どうやって授業を受けていたのか忘れて
しまうほど…
「授業受けてると…どんどん、不安に、なる…」
カ「そっか。何が不安の原因かな？」
「…置いていかれる、かもって、思う…」
翔にぃに付き添ってもらってカウンセラーとも
話をした。
翔にぃは俺が「一緒にいて」って服を掴んだら
「ん、一緒にいるよ」って、カウンセリング中も
ずっと肩を抱いてくれていた。
いつもそう。
不安な時は必ず傍にいてくれる。
智にぃも雅にぃも、和も。
そう思うと、勉強に躓いたくらいでこんなんに
なってる自分が情けなく思えてきて…
「…っ、こんなん、で、ごめん、なさ…」
翔「…じゅん」
「…っ、んくっ…情けな、い…っ…んくっ…」
翔「潤は情けなくなんてないよ…」
病院からの帰り道、車の中で泣いてしまった…
翔にぃはコンビニに入って、一旦車を停めてくれて
「そうやって一人で泣くな」って頭を撫でてくれる。
翔「躓いたっていいんだよ？理由はなんでも関係
ない。躓くことに、大きいも小さいもない」
「…っ、んっ…んくっ…」
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作者名：空
| 作成日時：2019年2月2日 19時
