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［和side］
翌朝はお腹の痛みが
まだ残っている感じはしたけど、我慢できる程度。
翔にぃに朝の体調チェックをしてもらったけど、
パスできた。
みんな少しずつ熱が下がってきたし、朝からお粥も
食べられていたから大丈夫そう。
お昼ご飯は、お粥以外のものを…と思って、煮込み
うどんを作ってみた。
智にぃと潤は、さらに体調が回復していたから
ダイニングテーブルで一緒に食べた。
翔にぃと雅にぃは布団の上だったけど、完食して
くれて「美味しかった」って何度も言ってくれた。
俺は「味見の時に食べ過ぎた」ってちょっと嘘を
ついて、食欲ないのを誤魔化して、小さいお椀に
一杯だけ。
でも、確かに美味しかった。笑
こうやって、いつもと逆の立場になってみると
みんなの有り難みを改めて感じる。
『元気になって欲しい』
『少しでもラクになってくれたら』
その一心だけで看病できるんだな…って。
少しくらい睡眠が足りなくても、少しくらいお腹が
痛くても、不思議と気にならないんだ。
にぃ達や潤も、普段はこんな気持ちで俺のこと
看病して、いっぱいいっぱい助けてくれているのかな
って思った。
［潤side］
熱で辛かった時、枕元でちょこまかと和が動いて
くれているのを感じていた。
冷えピタはいつも冷たかったし、目が覚めた時には
すぐに水分補給をさせてくれた。
まさか、俺らの為にお腹が痛いのを我慢して
看病してくれていたなんてね…
みんなが回復に向かってきた日の夕方、テレビを
観たりしてゆっくり過ごしてた。
少し前に「お風呂準備してくるね！」って、リビング
を出ていった和がなかなか戻ってこない…
見にいこうかと思っていた時に、ガチャっと開いた
リビングのドア。
そこには顔面蒼白の和が立っていて…
翔「かず！…どうした？」
和「…っ、いた、い…」
翔「えっ、腹？腹が痛いの？」
和「…ん」
頷くと同時に、倒れ込んだ和。
翔にぃが抱きとめてくれたけど、その腕の中で
意識を失ってしまっている…
翔「発作ではないと思う。ごめん、ラグの上まで
運んであげてくれる？」
智雅「ん、わかった…」
翔にぃは診察道具を取りに和室に駆け込む。
すぐに診察が始まって、お腹の触診…
翔にぃの顔がどんどんと険しくなっていくのが
分かって心配になる。
翔「すぐ病院いこう。たぶん腹膜炎起こしてる…」
智「ん、準備する」
意識なくグッタリした和を雅にぃがサッと
抱き上げてくれた。
どうなっちゃうの…
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作者名：空
| 作成日時：2019年2月2日 19時
