2996.【和とドクターヘリ】 ページ46
［和side］
※コードブルーの先生達との
コラボです。
(今回はアイディアで頂いた、藍沢先生、藤川先生、
冴島さんしか登場しません)
今日はバスで隣の県まで試合にきた。
潤が珍しく風邪をひいて家で休んでいるから
代わりに俺が試合に出たんだ。
別に俺は休んだってよかったんだけど、潤に
「お願い」って言われたんじゃ断れない。笑
結果、試合には勝てたから良かったけど。
楽しかったし。
帰りのバスはみんな爆睡。
俺も乗ってすぐに眠ってしまったから、なにが
どうなってこうなったのか…全く分からない。
ただ、目が覚めた時にはブルーシートの上に
寝かせられていて…
周りを見ようにも、体中が痛くて動かせない。
俺の横には男の人が座り込んでいて…
「和也くんだよね？…分かる？」って。
誰だろう…
コクッと頷くのが精一杯。
だけどすぐに、その人がお医者さんなんだって
分かったんだ…
看護師さんらしき人が「先生」って言いながら
寄ってきたから。
冴「藤川先生、手伝います」
藤「藍沢ってこれるかな？これ、2人じゃ無理だと
思う」
冴「呼んでみます」
お医者さん、沢山来るの…？
嫌だよ、恐い…
どっかいって…触らないで…
［NOside］
ヘリで病院に怪我人を搬送した藍沢先生は
現場に戻ってきてすぐに、和の元に駆けつけた。
和がエスティペンダントと共に首から下げている
医療カード。
氏名、年齢、病気のこと、恐怖症のこと。
必要なことは全て記載されている。
智にぃが、間違われやすいから…と(かずなり)って
ふりがなもふってくれた。
だから藤川先生は迷うことなく「かずなりくん」って
呼んでくれたんだ。
藍沢先生がたどり着いた時、和はすでにパニックに
陥っていて、藤川先生と冴島さんのことを払いのけて
抵抗していた。
藍沢先生はパッと医療カードに目を通して、必要な
薬剤などを冴島さんに指示。
藍「…藤川、頼む」
藤「ん、分かってる」
そしてすぐに、藤川先生に和の情緒を安定させて
くれるように頼んだ。
精神面のフォローは自分より藤川先生が得意。
そのことは自分が一番よく分かっていた。
藤川先生も「任せて」と言わんばかりの満面の笑みで
藍沢先生に応える。
良いコンビだ。
藤「和也くん？ちょっと聞けるかな？」
和「…っ、…だ、…わい、…っ、ない」
藤「恐いことなにもしないよ。大丈夫…
少しだけ怪我してるから、先生に治してもらおう」
藤川先生の優しい声は、和の心に少しずつ届いた。
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
