2985.【5】 ページ35
［智にぃside］
兄3人揃って
「頑張れる、頑張れる」って励ましながら
嫌がってギャン泣きする潤を抑えつける。
言い方悪いけど、もうほんとに抑えつけるって
感じになっちゃって可哀想…
潤「…っ、…んばれ、な、い…っ、んくっ…」
雅「頑張れるよー、潤。強いもん」
潤「…っ、んくっ、つよ、く、ない…っ、…」
「頑張れない」「強くない」って泣きじゃくってる…
「もうすぐおしまいだよ、潤」
潤「…っ、今、…しまいが、いい…っん、んくっ…」
「ん、そうだね…おしまいがいいね」
頭を撫でながら声を掛けると、目からは涙が
どんどん溢れてくる。
潤「…っん！…たい、痛い…もう、や、だー…」
翔「これ最後だからな」
最後って言われても、今の潤は「痛いもんは
痛い！」「嫌なものは嫌！」って全力で主張するから
体を捩って逃げようとするし、声も張り上げる。笑
潤「…っ、やー、…っ、んくっ、はな、…て」
翔「…よし、おしまい」
潤「…っ、んっ…い、やー…」
翔が注射したところを揉んだらまた大きくなる声。
抑制から解放されてからは、俺にしがみ付いてきて
「もうやらない」「明日注射しない」って
訴えながら沢山泣いて…
潤「…っ、んっ…んっ…んくっ…」
「…落ち着いた？」
潤「…ん、…ない、…ちつかな、い…」
「落ち着かない」って言いながらグズグズ寝た。笑
［翔にぃside］
投薬治療の注射が始まって、潤が幼児退行して…
それからはまさに怒涛の日々だった。笑
それがやっと今日で終わる。
昨日、病院で血液検査をしてきて決まったんだ。
潤にもちゃんと伝えたんだけど…
潤「…やー…っ、…んな、い、注射、や、だ…」
智「今日でおしまい」
潤「…っ、んくっ…やー…」
退行している潤には伝わらなかった。笑
「頑張れるよ、潤。やっちゃう」
潤「…っ、やー…しょ、にぃ、…や、だぁ…」
「…笑」
嫌われた…
潤「やー…、…んばれ、な、い…っ、んくっ…」
「頑張ろう。…1本目な…」
潤「…っ！んー…やー…痛い、いた、い〜…」
1本打つごとに足もバタバタ体も捩ろうとするから
こっちも大変。
でも、それもこれも今日で終わりだな…なんて。
3本目が終わって揉み終わったところで智にぃが
「翔も連日お疲れ様」って言いながら、潤を託して
くれた。
潤「…っ、ないっ…も…ない、よ…」
「ん、おしまい。よく頑張ったな、偉かった」
潤「…ん」
しっかりギュッと腕の中へ。
偉かったな、潤。
END
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
