2978.【2】 ページ28
［潤side］
なんだかよく分からない
珍しい型のウィルスに感染してしまったらしく
高熱が出て辛かったけど、3日で体もラクになって。
「ただいまー！」
和「わぁーい！潤だ〜！おかえり〜！！」
やっと家に帰ってこれて、週明けからは学校にも
登校できる予定だったのに、災難は続くようで…
和「じゅーん！一緒に学校行こ〜？？」
「ん…んん…」
和「目、すごい腫れてる…」
起こしにきた和がビックリしてる。
確かに右目の瞼が重い感じがして視界も悪い…
翔にぃに診てもらったけど「専門医に診てもらおう」
って言われて病院へ。
眼科で診てもらったんだけど、その結果がまた災難
でさ…
「え…やだよ…」
翔「じゃあ、とりあえず目薬もらって帰ろうか」
「…ん」
瞼の裏に膿が溜まってるから、切開して出した方が
治りも早いし、いいらしい。
でも、そんな恐いこと急に言われても…すぐには
「はい」って言えなくて。
眼帯と目薬をもらって帰ってきたんだけど…
和「…痛い？」
「ん、少し。なんかゴロゴロする感じ…」
夕方になってもかなり違和感あるし、和にも心配
掛けちゃうし。
和「学校は行けるの？」
「ん、行ける」
学校には行けるけど、眼帯付けてないと駄目だから
左目ばかりが疲れるし…
「翔にぃ…治療のこと、教えて…？」
翔「ん、ここおいで」
2日が経って、やっぱり目薬だけじゃどうにも辛くて
できれば治したいって思いが強くなってきたから…
夜になって翔にぃの部屋にお邪魔。
病院によっても治療法は少し違うし、症状の重さに
よっても違うってことは聞いている。
翔「ここ座って？」
「…ん」
ベッドに座ったら、iPadを持ってきて隣に座った
翔にぃ。
俺は不安をかき消したくて一生懸命に話に耳を
傾けた。
翔「…どう？少しは分かった？」
「…ん」
翔「恐くなっちゃうよな」
「…ん」
翔にぃから詳しく話を聞いて、恐いって気持ちは
少しなくなったけど、やっぱりゼロにはならなくて…
「…っしょに、いてくれる？」
翔「ん、もちろん」
でも、処置の間も一緒にいてくれるって聞いて
頑張ってみようかなって思えたんだ。
次の次の日…
当直明けでお休みの翔にぃに迎えにきてもらって、
学校帰りに病院にきた。
眼「手術自体は、あっという間に終わるからね。
手術って感じもしないくらいだよ」
「…はい」
ガチガチの俺を見た眼科の先生が優しい笑顔を
向けてくれるけど、そろそろ限界。笑
やっぱ未知の体験は恐いよ…
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
