2972.【雅にぃは潤の良き理解者】 ページ22
［雅にぃside］
潤「いいよ、別に…」
翔「よくねーし…」
潤「いや…もういい…」
一度口を閉ざしてしまった潤は、その後の流れが
自分に不利になっても言い訳をしないし、口を一切
開かない。
智「潤が話さないと分からないし、それなりの
捉え方をされるよ？」
潤「…それでいい」
結局、潤は智にぃと翔にぃに叱られて…
不機嫌マックスで自室へと戻ってしまう。
潤がきちんと弁解しないと、智にぃと翔にぃと和は
誤解したままだと思うんだけどね…
俺は今回は何となく、潤が叱られるようなことは
ないんじゃないかな…と思っていて。
根拠はないんだけどね、自分は潤のことを信じようと
思ったんだ。
トントントン…
潤「なに…誰…？」
「俺！入っていい？」
潤「…」
1時間くらいしてから潤の部屋にお邪魔したけど
応答がもう「怒ってます」って感じで。笑
潤は兄弟の中で一番感情を表に出すタイプだからね。
末っ子だから、自然とそうなったのかも。
潤「なんか用？」
「なーに、そんなにツンケンしてんの〜。笑」
部屋に入った後も不貞腐れたまま、こっちを
見ようともしない。
終いには「雅にぃも俺のこと叱りにきたんだろ？」
とか言い出すし。
「…叱らないよ？」
潤「なんで…？」
「叱る理由がないから」
潤「は？」
「意味分かんねー」って顔に書いてある。笑
でも俺が「潤は、叱られるようなことしてないと
思ってるから」って笑顔を向けたらたら、シュン…
として俯いた。
「どっか出掛けよっか」
潤「やだよ…」
「2人で！」
潤「…」
さすがの俺も、この流れで「みんなで！」とは
思わないよ。笑
でも今の潤ちゃんには伝わらなかったみたいだから…
「…ね？2人でどっか行こう？」
潤「…ん」
少し逃げる場所と時間を、用意してあげたいなって
思ったんだ。
このまま部屋にこもっていたら潤の気持ちが
滅入ってしまう気がしたから。
潤「…どこいくの？」
「あひゃ！どこにしよっか」
車に乗せてからも、助手席から不機嫌そうな声で
聞いてくるから笑っちゃうよね。
「雨だしなぁ…。とりあえずドライブか！」
潤「…うん」
ドライブスルーで飲み物買って、適当に車を
走らせる。
少し遠くまで行ってもいいかなぁ…と思ってるんだ。
潤「ねぇ、雅にぃ…ここは？」
「お！いいじゃん、そうしよう」
なーに、潤ちゃん。
行けそうなとこ検索してたの！？笑
てっきり不貞腐れてスマホいじってるだけかと
思ってたよ。
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
