2696.【智にぃのガングリオン】 ページ46
［智にぃside］
仕事が立て込んでいて
ちょっと忙しい。
でも、自分で引き受けた仕事だから。
それにやりたい。
そんな思いからちょっと無理をした。
時間を確保する為に睡眠時間を削って、
昼食は適当にパパッと済ませて。
仕事は楽しいけど、やることがいっぱいの毎日に
ストレスも感じていたのかもしれない。
キーボードをカタカタとしていたら右手に違和感。
手のひらを見たら中指の下辺りがプクッと
膨れていて。
軽く押してみるとちょっと痛い。
気になりつつも放置して数日…
なんだか、だんだんと大きくなってきた気がする。
膨らんできたことで、必然的に押し潰される
感じになってしまって痛みも出てきて。
保冷剤を当てたり、冷えピタを貼ったりして
痛みを紛らわせながら仕事を続けた。
このまま潰れて治ってくれねーかな…って
思いながら。
でもね、やっぱり放置していては何事も駄目
なんだね。笑
午前中は冷やしながら仕事をしていたから
気が付かなかったけど、昼ごはんを食べようと
思って箸を持とうとしたら痛くて持てなくて…
こんな悪化したのは初めて。
今までは冷やせば痛みは引いていたのに…
でもここでも、すぐに翔に連絡しようとは
思えなくて。
カップ焼きそばだから、いっか。笑
ってことでフォークで食べて、何もなかった気に
なってた。
また冷やしながら仕事をして家事をして
気付けば夕飯の時間。
あ…やべぇ、箸持てないや。笑
やっぱり痛くって箸が持てない。
グラタンだからフォークでもいいけど、サラダと
ご飯もフォークだけで食べるのは、ちょっと
無理があるかなぁ…
でも意外と誰も気が付かないかもしれない。
そこまでの自信はなかったけど、どうにか
誤魔化せそうな気がして食卓へ。
『いただきまーす！！』
学校の話とか、仕事の話とかワチャワチャと
しながら進んでいく食事。
フォークもギュッと握れないから、最初は
食べにくくって一人ワタワタしてたけど。
みんな、よく喋るし、よく食べるから。笑
今のところ、バレてはなさそう。
それにしても…痛いんだよな。
なんなんだろう、これ…
和「ねぇ、智にぃはどっちがいいと思う？」
「えっ？」
やべっ…聞いてなかった。
和は膨れながら「だから〜」って説明して
くれた。
ちゃんと話についていかないとね。
潤「グラタン美味しいね！」
「ふふ…ありがとう」
気を付けよ〜…っと思って笑いながら顔を上げて
ドキッと。
だって翔に見つめられてる…笑
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
