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［雅にぃside］
翔にぃの入院3日目。
和の微熱は無事に下がって、今日から潤と
元気に学校に行った。
俺はたまたま休みで、面会中。
翔「…智にぃから言ってくれる？」
智「え〜…笑。なんでよ」
翔「だって…」
まだ少し酸素の吸入が必要な状態で、食欲も
少しない。
だから朝食を完食できずに…
でも「先輩、全部食べなさいって言うから…」
って俯いたままの翔にぃ。
『食欲ないから、どうしても完食できなかった』
って、智にぃから先生に伝えて欲しいって
頼んでるんだ。
智「自分で言えるでしょ？笑」
翔「…」
10秒くらい俯いたまま反応がなかった翔にぃ
だけど、その後…潤んだ目で「…言えない」って
伝えてきた。
智「先生だって、翔がちゃんと正直に話せば
分かってくれるよ？どうしても食べられないって
言ってるのに『完食しなさい』とは言わないよ？」
翔「…言うもん」
あーあ…完全に弟モード。
確かに先生は、この弟モードの翔にぃを
からかって、昨日から虐めてる。笑
トントントン…
翔「あぁ…来ちゃったじゃん…」
智「…ふふ」
ノック音と共に、先生が来ちゃって。笑
智にぃは分かってるんだよね、先生が翔にぃの
ことからかってること。
先「あー、残してる！笑」
翔「…」
先「退院日は延長決定だな！」
翔「…」
先「そんな顔しても駄目だよ。退院したければ
完食しなさい？」
無意識なんだろうけど、先生がからかえば
からかう程、翔にぃは智にぃの腕に強く掴まる。笑
顔を覗き込もうとする先生から必死で目を
逸らして。
智「もう限界みたいで…笑」
先「食べれないって？」
智「はい」
智にぃが助け舟を出してあげて「食べれないって
言ってからも数口頑張ったんです」って
さらにフォローを。
先「そっか。じゃあ今回はいいかね。笑」
智「ありがとうございます。笑」
あひゃ！可愛い翔にぃ。
途端にホッとした表情になって。
先「そんな怖がるなよ。笑」
翔「すみません…」
先「ははは！」
先生は翔にぃの頭をワシャワシャっと撫でてから
「これ下げてくるね〜」って、朝食のトレーを
持って部屋を出ていった。
智「んふふ…よかったね」
翔「ん…ありがと…さとにぃ」
智「少し休もうね」
緊張しちゃったかな…笑
少し息が上がって苦しそうにしてるから
智にぃがリクライニングを少し下げて
胸をさすってあげてる。
ちょっと貴重な翔にぃの弟モード。
二人きりにしてあげようか？笑
その代わり、早く治してね。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
