2652.【2】 ページ2
［和side］
最近、鼻血が止まり
にくくなって…
それから痣も3つに増えちゃった。
翔「ぶつけたワケじゃないんだろ？」
「んん…わかんない…」
数日後、ついに尋問。笑
体に異変が起きているんだとしたら恐いし、
病院で検査するのも嫌だから…
翔「少しでも気になることあるなら、
ちゃんと教えて？」
「んん〜…ないもん。離して…」
この空間から逃げることばかり考えてしまう。
翔「じゃあ、こっち見て言って。俺の目見て」
「やぁだ…」
翔「かず？」
「やぁ…」
掴まれた腕から逃れられないから、目を瞑って
ソファーに転がった。
両腕を掴まれたままだけど…
翔「血液検査だけさせて？」
「…やだ、絶対やだ！」
プィッと顔を背けたら、離れた両腕。
立ち上がった翔にぃが「準備してくるから
ちょっとお願い」って、智にぃに声を掛けたのが
聞こえる。
「…やだかんね。やんないもん…」
智「かーず…？」
フワッと撫でられた髪の毛。
智にぃがソファーの下にそっと座って「心配
だからさ、採血だけしてもらおう？」って。
「やだ…」
智「早い段階で検査して、良かったってこと
今までだってあったろ？」
「…」
ん、確かに。
結果を知るのは恐いけど、早くに検査したお陰で
軽く済んだことは何度もある。
お医者さんにも「早い段階での受診がよかった」
って、褒められたこともある。
色々思い出すと、早めに検査をしてもらった方が
いいのかなって気になるけど…
パタパタ…ってスリッパの音がして、翔にぃが
近づいてきたのが分かると、やっぱり恐怖心が
勝ってしまう。
「…でも、やっぱり、や…」
智「すぐ済むから…お願いしよう？」
「いや…っ、んっ！」
腕を隠そうとしたのに、それより早くガシッと
掴まれた。
力が強いもん…きっと雅にぃだ。
「や…離して、やんな、い…」
ソファーの背に顔を押し付けて「いやだ」って
首を振ってみるけど…
翔「血小板っていう血を固める役割あるヤツが
少ないのかもしれない。それだけなら薬で
なんとかできるから。な？」
「やぁ…」
翔にぃが説得しようとしてるみたい。
だけど、やっぱり恐いもん…
新しい病気が見つかったらどうするの？
そう思ってしまうから…
「…っ、…なし、て離し、て、やぁ…」
雅「かーず、落ち着いて…？大丈夫だから…」
「や…、やんない、で、離して…」
翔「心配なこと、一緒に背負うから。な？」
「…っ、んくっ…、やんな、…で、やぁ…」
駄目だ…
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
