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［和side］
園長先生に連れられて
子猫を見せてもらった。
ミルクもあげさせてもらって。
「ちっちゃい…」
潤「すごいね…」
園「すごい、生命力でしょ」
園長先生は子猫を可愛がる俺らを見て
優しい顔で笑って「雅紀くんにそっくりだ…」
って。
あんまり似てるって言われないけど…
どうやら園長先生は動物への思いが似てると
言っているみたい。
園「雅紀くんはね…」
それから園長先生は職場での雅にぃのことを
色々と話してくれた。
それはどれも一度も聞いたことがない話で。
「想像、つかない…」
潤「家とは全然違うもんな…」
園「…ふふ、家ではどんな人なの？」
「ん〜…バカかな。笑」
潤「こらっ！笑」
「くふふ…」
雅にぃは5人でいると、とにかく騒がしい人。
俺らに負けずワチャワチャしたり、バカみたいな
ことして、にぃ達に叱られたり。
もちろん、雅にぃの優しさとか真っ直ぐさは
知っていたけど…
「こんなにとはね…」
潤「だな…」
家では絶対に見せない部分。
悩みも不安も、それから決断も、目標も。
色々なことを経験して、乗り越えて…
仕事をしているんだと知った。
「雅にぃって、すごいんだね」
潤「ん、すごい」
一歩を踏み出す勇気をもらった気がする。
これで俺らも決断できる。
［智にぃside］
和潤「…緊張するね」
リビングに5人。
これから、ポニーの赤ちゃんの名前発表が
あるんだ。
雅紀は緊張する双子に「別に審査とかしないし、
ボツとかないから大丈夫だよ〜？笑」って。
でもね、こうして緊張するってことは
双子がそれだけ思いを込めて考えたって
ことでもあるから…
嬉しいよね。
和潤「ジャジャーン！！『力丸』です！」
雅「りきまる！」
「可愛いね」
翔「うん、良い名前だな」
名前の由来も教えてもらった。
最初は、力って一文字で『りき』にしようと
していたらしい。
『お母さんの素晴らしい力で生まれてきたから
力強く生きて欲しい』
そんな願いを込めて。
でも数日後、和が「丸って字も入れたい」って。
『命が途切れることなく、繋がりますように…」
らしい。
和ならではの視点だなって思った。
病気を経験して、命が途切れるかもしれない
恐さを日々感じているからこその…
雅「素敵な名前だね。ありがとう。
明日、お前らから赤ちゃんに伝えてやりな？」
和潤「うん！そうする！！」
命の素晴らしさを感じて、雅紀の凄さを感じて。
双子はまた一回り、大きく成長した。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年7月13日 21時
