2590.【3】 ページ40
［和side］
思い切り怒鳴られて
潤と2人でビクッとしてしまった。
俺らが悪い。
だから、もう一度謝ろうって思うのに…
雅にぃはすごい剣幕で怒っていて、俺らが謝ろうと
しても聞いてくれない。
そりゃ、そうだよね…
雅にぃの体調が悪くて、いつもよりチェックが
甘くなったのを利用して、嘘ついて騙して
フットサルに行ったんだもん。
裏切った俺らが悪いって分かってる。
でも謝る以外に、どうしたらいいのか
分からなくて…
雅にぃの近くから離れられない。
朝よりも怠そう。
顔色も悪いし、立っているのも辛そうで…
「…めんなさ、い」
潤「…さにぃ、ごめんなさい…」
雅「…」
無言のまま俺らを睨んだ雅にぃは、ソファーに
ドサっと倒れ込むように座って、体温を計ってる。
体温計を抑えながら立ち上がって…
水でも取りにいこうとしてるのかなって。
ピピピッ…
体温計を引き抜こうとしながら、大きく傾いた体。
ドサッ…
倒れるまでは一瞬で。
和潤「…っ！雅にぃ！！」
慌てて駆け寄ったけど、雅にぃの意識はなくって…
体に触れたら、驚くほど熱い。
潤「どうしよう…かず、40℃超えちゃってる…」
「嘘…」
潤が手にした体温計を見てビックリ…
「…っ、…さにぃ、まさにぃ！起きてよ、雅にぃ」
潤「…っ、んくっ…まさ、にぃ…」
雅にぃの体を揺すりながら、泣くことしか
出来ない…
［翔にぃside］
仕事を終えてスマホを確認。
雅紀からのLINEは「和が朝から微熱だったのに
隠してフットサルに行って具合悪くなった」って
ことと「そんなに体調悪そうじゃないから
大丈夫。これから連れて帰るよ」ってこと。
雅紀の体調が悪いってことは、朝の時点で智にぃ
から連絡をもらっていて知っていた。
そんな時に限って、明けで帰れなくなったから
申し訳なく思ってたのに、さらに双子が裏切る
とはね…
ほんとにもう…あいつらは。
雅紀のことゆっくり休ませてあげなさいよ。
でも今頃、雅紀にキレられて泣いてるんじゃ
ないかな〜…笑。なんてね。
玄関のドアを開けたら、双子の泣き声。
何か叫んでるような、謝っているような…
また派手に叱られてんな〜…と呑気に考えながら
リビングへのドアを開けてビックリ。
「ちょっと…どうした？」
倒れた雅紀…
双子が泣きながら「倒れちゃった…」「40℃も
あるの」って。
「どうしよう」ってパニック気味で縋ってくるから
2人が邪魔で、雅紀の状態も確認できず。
落ち着かせるのが先かね。笑
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作者名：空
| 作成日時：2017年6月14日 18時
