2506.【2】 ページ6
［潤side］
フットサルの試合を見ながら
だんだんと熱っぽさも感じ始めた。
微熱だと思うんだけど、頭痛もあるから
ちょっと辛くて。
和と「あんま食欲ないね…」って言いながら、
でもお弁当は頑張って完食した。
残して帰ったら、智にぃが心配すると
思ったから。
『ただーいまー！！』
最初が肝心ってことで元気よく帰宅。
パンッ！パーン！！
リビングに入った瞬間、クラッカーいっぱい
鳴らしてもらっちゃった。
「わぁ〜、すげーや！！」
飾り付けも料理すごい。
やっぱりこれは、体調悪いのを隠し通すしか
ないなって改めて思った。
こんなに準備してもらって、盛大にお祝いして
もらえるんだもん。
今さら延期にしてもらうなんて申し訳ない。
それになにより、嬉しくってテンション上がるし
お祝いしてもらいたい気持ちでいっぱいに
なるから。
雅「バルーンすごいだろ？」
コクコクと頷く俺の横で「ハートいっぱい過ぎて
気持ちわりーよ。笑」って和。
でもその顔は喜びでいっぱいで。笑
嬉しさを上手く伝えられない和らしいなって
思って、みんなで笑ってしまう。
和は負けまいと「風船で大喜びする程、餓鬼じゃ
ねーし！」とか言ってるけど。
喜び、隠しきれてないからな？笑
智「2人とも、とりあえず着替えておいで？」
和潤「はーい！」
フットサルの後はシャワー浴びたりするけど
今日は練習試合だし、出てないからその必要も
なし。
だから和は診察もパスできた。
兄貴達は準備に追われているから、いつもより
鋭くないしね。笑
和「ピザ、智にぃが焼いたの？」
智「そうだよ。和が好きなハンバーグを
のせてみたよ。笑」
ハンバーグ寿司ならぬ、ハンバーグピザ。
和は喜んで口に頬張る。
自分もそうだけど、嬉しい時って体調の悪さを
忘れられる。
もちろん一時の現象なんだろうけど、元気な気に
なってしまうんだよね。
和も俺も知らずのうちに、かなり無理をして
しまったんだと思う。
パーティーも終盤になって、プレゼントと
ケーキの登場。
和は「あらしにもケーキ見せたいから」って
抱き上げようと屈んで…
バタン…
そのままフローリングの上に倒れ込んだ。
智翔「…っ、かず？」
駆け寄る兄貴達。
そう言えば俺もそろそろ限界かも。
ソファーに倒れ込むように寝転んだら…
「…えっ、雅にぃ…？」
雅「…怠いか？」
雅にぃだけは和の方へは行かず、俺の額に
手をのせてきた。
見透かされてる…
まだまだ敵わないな…兄貴には。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2769人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
