2485.【翔にぃに頼る末っ子】 ページ35
［潤side］
夕飯の時くらいから
体の怠さを感じていて。
気にしないようにして過ごしていたけれど
やっぱり、微熱…って感じがする。
でもね、何だかこの程度で兄貴達に相談するのも
微妙だし、朝になったら下がっているかもとか
色々考えちゃって。
結局、体の不調は誰にも伝えずに就寝した。
「…ん、んん…ん〜…」
夜中に寝苦しい感じがして、何度も体の向きを
変える。
そんなことを繰り返し過ぎて、自分が起きて
いるんだか、寝ているんだかの判断も出来ない
くらいボーッと。
意識朦朧って感じで、それでもやっぱり寝苦しさと
体の怠さで体を動かさずにいられなくて…
「ん、んん…」
こうして寝返りをうつのは何度目だろう。
重たい頭で考えながら、ウトウト…
「…ん、ん…」
ボーッとしているのに、体がどんどん熱くなって
いくのが分かる。
「ん、んん…」
体験したことない高熱なんじゃないかって
思うくらい体が熱くなってきて…
このままずっと上がり続けたらどうしよう…って
不安な気持ちになる。
今が何時なのか分からないけど、朝まで誰にも
気が付いてもらえくって、死んだりしない
かなって…
不安は色々頭を過るんだけど、思ったように
体も動かなくて、寝転んだまま意識朦朧としてた。
［翔にぃside］
寝ようと思って0時過ぎに自室に戻ってから
パソコンをいじっていたら、あっという間に
2時間以上が経過してた。
明日休みだからいっか〜、なんて思ってしまうと
どうしても夜更かししてしまう。
トイレのついでに、双子の寝顔を見ておこうと
思って部屋にお邪魔する。
和は視診も兼ねて。
「よく眠れてる…」
首筋に手を当てたら、伝わってくる体温は正常。
頭を撫でて、乱れた布団を直して部屋を出る。
起こさないようにそーっとね…
潤の部屋のドアを開けた途端に、廊下の明かりで
薄っすらと見えた潤の姿に苦笑い。
「寝相すげーな…。笑」
足元まで布団を蹴飛ばして、上半身だけ
捩るようにしてる。
まさか悶え苦しんで、この姿になったとは
思わなかったから…
「風邪ひくぞ…」
傍までいって足首に触れて、異変に気が付いた。
伝わってくる体温…39℃を超えているはず。
慌てて、ベッドサイドの電気をつけたら、頬に
涙の跡があって…
「ごめんな、辛かったな…」
もっと早くに気が付いてやれなかったことを
悔やむ。
「ごめんな…」
とりあえず解熱剤を飲ませて着替えをさせて。
その夜は、潤の隣で眠りに落ちた…
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作者名：空
| 作成日時：2017年2月18日 9時
