2476.【3】 ページ26
［智にぃside］
翌朝…
検査してくれた医者が病室にきて、詳しい検査結果
と、これからのことを話してくれた。
翔「嘘、だろ…」
翔も今回は身内って括りで、何も知らされて
いなかったみたい。
翔の専門分野ではないことも関係している
みたいだけど。
翔「これですか…？」
データを見ながら何度も医者に質問してる。
専門分野ではないといっても、勉強や経験を
重ねているから、色々分かってしまうんだろうね…
説明が進むにつれて、俺や雅紀も事の重大さが
分かってきた。
俺と翔が動揺したら駄目だと分かっていても
動揺を隠しきれない。
1週間以内に必要だという緊急手術。
そのリスクが高いことも知らされる…
翔「待って…頭が追いつかない…」
「…」
説明後に5人だけになった病室に流れるのは
長い沈黙。
口を開けばマイナスの言葉が出てしまいそうで…
それは、たぶん翔も同じだったんだと思う。
そんな中で言葉を発したのは雅紀で…
雅「色々考えたってさ、なるようにしか
ならないよ？」
翔「…そうだけど」
雅「あひゃ。暗くなるのやめよう？」
雅紀の言葉に困惑した俺と翔。
だけど双子が「分かった！」「雅にぃ元気だもん。
大丈夫だよね」って。
強くいようと思ってくれたみたい。
［翔にぃside］
リスクが高い手術が必要なことを知らされた後も
雅紀の態度は全く変わらない。
智にぃや俺に当たることもなければ、一人で
抱え込んで不安定になることもなく。
それにこいつらも…
先「失礼しまーす」
和「きゃはっ！先生、遊ぼ？」
潤「3人でゲームしよう！」
雅紀の担当医になってくれた先輩。
和のこともあるから、担当医は先輩だと助かる。
和と潤は先輩が担当医だと知って大喜びで
毎日まとわりついてる。笑
雅紀が俺に向かって明るい笑顔を向けながら
「あひゃ！俺の診察に来てくれてるのにね」って。
それから双子を見つめながら「ほんと先生のこと
大好きだもんね〜」って、お兄ちゃんの眼差し。
そんな雅紀を先輩も優しい顔して見つめて。
先「診察終わったら遊ぼうな？」
和「きゃはっ！わーい！」
潤「待ってる〜」
双子に構うことも忘れない。
先輩は担当医になってくれた時に言ってくれた。
「雅紀くんは俺にとって、翔くんと同じように
大切な存在だから。力になれるなら嬉しい」って。
和「雅にぃ、元気？」
潤「どう？ねぇ、どう？」
雅「あひゃひゃ！まだ診察始めた
ばっかりじゃん！」
先「そうだな…待ってろ。笑」
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作者名：空
| 作成日時：2017年2月18日 9時
