2356.【雅にぃの熱性痙攣】 ページ6
［和side］
翔「雅紀？寒いか？」
雅「ん、ん…寒い…」
翔「まだ上がりそうだな…」
夕方になって急に熱が出始めた雅にぃ。
1時間も経たない間に、熱はグングン上がっていく…
体がガタガタ震えて、辛そうにしてる。
翔「こんなに寒がってる時に連れ出すのは
可哀想だから…」
智「そうだね」
熱が上がり切って悪寒の症状が落ち着いたら
病院に連れて行くってことで話がまとまった
みたい。
とりあえず、トイレに行きたがったタイミングで
雅にぃを和室に移動した。
「寒い」「さむい」って、うわ言みたいに
繰り返すから心配になってしまう…
「湯たんぽいる？」
翔「ん、ありがとう」
いつも自分がやってもらっているみたいに
少しでもできたらな…って。
寒気がする時の湯たんぽって安心できるから。
潤と一緒にお湯を沸かして湯たんぽを2つ持って
部屋に戻る。
雅にぃは相変わらず「さむい」って訴えていて
智にぃと翔にぃが体をさすってあげていた。
翔「ありがと…よかったな、雅紀」
智「ありがとね〜」
湯たんぽを入れながら「あったかいね〜」って
智にぃの優しい声に雅にぃは微かに目を開けて
コクン…と頷いた。
［智にぃside］
双子が眠った後、翔と交代で雅紀の看病を
続けた。
明け方になって「そろそろ熱のピークかな」って
翔の言葉。
体温計を見せてもらったら40℃の手前で…
「辛いね…がんばれ」
頭をそっと撫でる。
眠れているというより、意識が朦朧としているって
感じがする。
それでも「さむい」って訴えは減ってきたから
悪寒の症状は落ち着いてきたのかな。
そんな風に思っていた矢先…
翔「まさき！」
突然、翔が雅紀に大きな声で呼び掛けて。
布団をガバッと捲ったら痙攣している雅紀の体…
気が動転してしまいそうになる。
それでも何とか翔に指示をもらって、時間を
測ったりして。
痙攣は1分ちょっとで治ったけど、ボーッとして
視点が合わなくて、意識も朦朧としたままの雅紀。
ブランケットで包んで抱き上げて車に乗せる。
双子にはLINEで連絡をして、テーブルの上に
タクシー代を置いてきた。
起きたら病院に来れるように…
後部座席で翔が雅紀の診察をしながら、病院にも
連絡を取ってくれて。
翔「雅紀、苦しいね。もう少しでラクに
なれるからな…」
意識がほぼ無いであろう雅紀に優しく声を
掛け続けてくれる翔の存在に、俺は救われる。
こんな時、何もしてやらない自分が
悔しくて仕方ないけどね…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2016年10月26日 18時
