2367.【4】 ページ17
［潤side］
智「駄目だ…
…気持ち悪い」
翔にぃの反対を押し切って部屋で仕事を
していた智にぃ。
アイディアが浮かばなくて、気晴らしに風呂に
入ったらしくて…
翔「だからやめておいてって言ったのに…」
風呂も反対されていたらしい。
翔にぃは冷たいタオルを用意しながら
「俺の言うことはことごとく無視
するんだから。笑」「ある意味和より手がかかる」
ってボヤいてる。
でも、そんなこと言いながらもすっごく優しい顔。
智「…りがと、気持ちいい…」
翔「あんまり無茶しないでよ？みんな心配して
るんだから…」
智「…ん、ごめん…」
ラグの上に寝転んだ智にぃの額を冷やしながら
タオルケットを掛けて。
脈を確認したり、軽く診察をしながらも
説教は忘れないあたりは翔にぃらしい。
翔「どの症状も疲れからくるものだから
休養して欲しいんだけど…」
智「…ん。仕事、終わったら…」
翔「いつになる？」
智「…かんな、い」
翔「それじゃあ駄目だよ。倒れちゃう」
智「…」
都合が悪くなったから、額のタオルを顔にずらして
黙り。笑
和みたい。
翔「あと2日は？」
智「…」
翔「智にぃ？」
智「…」
翔「体に負担なく仕事できる方法考えよう？」
智「…」
智にぃは和より頑固なところあるから。
それからは翔にぃがいくら呼び掛けても黙り。
ちょっと厳しく言われても駄目。
そしたら翔にぃがちょこっとキレて。笑
「体のこと、ちゃんと考える気がないなら
強制入院ね。雅紀？病院に連絡して
くれる？」って。
智「…っ、やだ！」
翔「駄目。倒れてからじゃ遅いんだから。
言うこと聞いてくれないから、俺も聞かない」
ちょっと脅してるだけだって、みんなは
分かってるんだけど、智にぃは必死。
翔にぃの腕を掴んで「やだ」って。
それでも翔にぃは気にせず「雅紀、電話お願い」
って。笑
智「…っ、やだ！や、だ…」
止めるべきは雅にぃのことなのに、起き上がる
体力はないんだろうね。
必死になって翔にぃの腕を掴んでる。
翔「…」
こんどは黙りの仕返しされてるし。
でもね、目が潤み出してさすがに可哀想に
なったんだと思う。笑
「もう我儘言わない？」って優しく問い掛けて
手を握り返してあげた。
智「…ん、言わない。…めん…さ、い」
翔「ん、分かった。じゃあ、入院はやめようね」
智「…ん」
クタッとラグの上に寝転んだ智にぃの髪の毛を
優しく撫でながら「みんなで協力するから
智にぃも無茶しすぎないでね？」って。
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作者名：空
| 作成日時：2016年10月26日 18時
