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［智にぃside］
あれ…
ここ、どこだっけ…？
ぼんやりした意識のまま目を開けたら
見慣れた病室で。
翔「お目覚めですか…？笑」
翔に睨まれて何となく思い出した。笑
「…ごめん」
翔「もう…笑」
翔は俺に経緯を話してくれながら「今回は
和の頑張りに免じて許すから」って。
そう言われて気が付いたけど…
右手は和としっかり繋がっている。
「ありがとう…かず。ごめんな…？」
和がどんな気持ちで救急車を呼んだのかとか、
倒れた俺の看病をしてくれたのかとか。
本当のところは和にしか分からないけど…
今回の件で、無理をさせてしまったことは確か。
そして和が成長しているのも確か。
「ごめんね」って気持ちが大きいけど…でも、
「ありがとう」「すごいね、えらかったね」って
沢山伝えたくて…
翔に「疲れて眠ってるから。笑」って苦笑い
されるのに構わず、肩をポンポンして和を
起こした。笑
和「…んぅ〜、…とにぃ？」
「かず…ありがとう」
和「…ふふ。」
「すごいね。かず、えらいね…」
思ったままをポンポンと口にしたら、さすがに
恥ずかしいのか和が抱き付いてくる。笑
顔を隠した和がボソボソ呟いた。
和「…さむしり、するなんて俺よりバカ…」
「ふふ…確かに。」
ほんとだよね…
あの状況で草むしりを始めるなんて、和より
無謀だ。笑
「ごめん…もうしないから。」
和「…草むしり？」
「んふふ…んーん、無理な徹夜。笑」
和「んっ、きゃはっ！」
抱き付き直してきた和を、俺もしっかり
抱きしめる。
「ビックリさせてごめんね…？」
和「ん…」
「恐い思いさせてごめん…」
和「…っ、んっ…」
お腹に顔を押し付けた和から嗚咽が漏れる…
恐かった事実に変わりはない。
だから、ここでしっかり吐き出させて、それで
安心感も与えてやらなきゃって思って。
「かず、ごめん。約束するから。」
和「…っ、こわかっ、た…」
「ん、そうだね…、ごめんね…」
和「…なくなっちゃ、うかと、…もった…」
「ごめん、ごめんね…」
ちゃんと抱きしめて落ち着かせてから
顔を上げさせて約束する。
すれば「んふふ…」って笑ってくれて。
次からはしっかり計画立てて、それでも駄目な
時は、きちんとフォローを頼む。
翔にも「次は容赦しないから。笑」って
言われちゃったし。笑
「ずっと一緒ね…」って可愛いことを言いながら
お腹の上で眠った愛おしい存在の和。
こんな思いさせるのは最後にするね。
ありがとう…
END
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作者名：空
| 作成日時：2014年6月15日 16時
