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［雅にぃside］
翌日から副作用で
上がり始めた熱は2日経っても
下がってはくれなくて…
和「…っ、ん〜、ん…」
翔「わかった、わかった…、やめようね…」
グズグズしていて漏れた点滴の刺し替えが
できなくて。
「このまま寝せちゃう…」って翔にぃが
背中をさすってあげてる。
厳しい水分制限に体の不調。
それに加えてオムツの着用もだから
精神的に限界なんだろうね…
和なりのプライドもあってなのか、先生達の
話では、少しだけ退行して適応しようとしてる
って事だから、それならそれで見守るって
決めた俺ら。
しっかり寝息を立て始めたのを確認して
そっと腕を引く翔にぃ。
俺がその腕を固定して、智にぃが和に声を
掛ける。
和「…んぅ」
智「ん、いいこ…、こわくないからね…」
背中をさすって眠りに戻しつつ、気を紛らわせて
あげて。
その隙に翔にぃがサッと消毒を済ませる。
和「…っ、ん〜…」
だけど敏感になってる和には、消毒だけでも
十分な刺激だったみたいで、モゾモゾ動いて
拒否を示す。
翔「ん、いやだね〜…、でもすぐ、おしまい」
パッと俺らに合図した翔にぃが和の腕に
点滴の針を刺す…
和「…！…や、ん〜、や〜…」
翔「ごめん、ちょっと我慢な…」
和「んっ、ん…、んぅ〜…」
針を仮止めして翔にぃの合図。
智「嫌だったね、ごめんね…」
智にぃが体を寄せてあげて落ち着かせる。
和「…っ、…や、だっ、…、…った」
智「そうだね。嫌だって言ったもんね…」
和の言葉に共感しながら上手に宥めてくれる。
ご褒美に少しだけ水を飲ませてもらって
ヒックヒックも落ち着いてきた。
智「替える？寝てからで、いい？」
翔「寝てからでもいっか。」
智「ん、おっけ〜」
落ち着いてるからオムツを替えてあげても
いいけど、せっかくウトウトし始めた和が優先。
翔にぃはいつだって、ちゃんと考えてくれてる。
スースーと寝息を立てながら眠った和。
ほっぺをプニプニって触っても起きないから
オムツを交換することに。
眠っちゃってる時は3人体制のが
替えやすいから、俺も手伝う。
和は今回、素直にオムツを受け入れてくれたけど
きっと自分の中での葛藤はあったと思う。
それを知ったところで、俺らがどうにかできる
もんではないからさ、仕方ないんだけど…
だけど…
俺が想像し切れないくらいの色んな事を考えて
抱えて、頑張ってるんだなって思うと
目の前の和が堪らなくて愛おしくなって…
思わず抱き寄せてしまう…
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作者名：空
| 作成日時：2014年6月15日 16時
