1142.【4】 ページ42
［雅にぃside］
起きてリビングに
行ったらゲームしてる
双子。
一瞬「今日何曜日？」って
思っちゃった。笑
キッチンでパン焼いてたら「フォロー
お願いね」って智にぃに言われて。
「ん？…分かった」なんて曖昧な返事を
返して朝食を食べ始めたんだけど
すぐその意味を知ることになった。
潤「今日、休めばいいじゃん！まだやろ？」
どうやら潤は和に学校に行って欲しく
ないみたいだ…
和「帰ってきたらまたやろ？
着替えてくるね〜」
明るく返す和だけど、チラチラと不安そうな顔で
俺らを見る。
智「潤？お昼なに食べよっか？」
潤「…っ、かず、待って！」
智にぃが気を引いた隙に部屋へと
向かった和だけど、すぐに潤が追いかける。
部屋からは「ねぇ、休んでよ〜。
勉強なら翔にぃが教えてくれるじゃん！」って
潤の声が聞こえてくる。
智「自分が行きたくない場所に、大事な人が
行こうとしてるのが嫌なのかな…」
「そうかもね…」
時間と共に癒えてくれると思ってた傷が
大きくなってしまったのかも…
正直、ちょっと不安になる。
和「智にぃ、お弁当ちょうだい！」
智「はい、これね〜」
「ハンバーグ入れておいたよ〜」って
笑う智にぃと「ありがとっ」ってニコニコの和。
いつも通りに振る舞おうとする2人を見てたら
俺もしっかりしなきゃって気になった。
潤「ねぇ、ここやろうよ〜」
和「ん〜？帰ってきたらね？」
優しく笑う和が、何だかすごくお兄ちゃんに
見える。笑
和「…いくね？」
智「うん、任せといて。大丈夫だから」
鞄を持って玄関へと向かう和。
潤「…って、まって！」
それを追っていった潤は
靴を履こうとした和の鞄を取り上げて
リビングに戻ってしまった。
智「じゅーん？」
潤「行かないでって言ってる！！」
智「返して？」
潤「やだ！」
鞄を抱いてソファーで拗ねてる潤は
いつもよりずっと幼い。
潤「かずっ！ここ座って？」
智にぃは「和は玄関で待ってて」って。
潤「学校行かせないで！！」
智「何で？」
潤「嫌だから！」
智「それは駄目。和は学校に行くの。返して」
腕の中からパッと鞄を取り上げた智にぃ。
潤「学校、行かないで…」
鞄が智にぃから俺に渡され、玄関で待ってる
和へと渡された。
潤「…かないで、やだ…」
智「待ってようよ、潤。ね？」
潤「…ったら、やだ…」
智にぃに「それは駄目」って腕を掴まれて
ポロポロ泣く潤は可哀想で…
でも和は「いってくるね！」って
笑顔で家を出た。
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作者名：空
| 作成日時：2013年12月27日 17時
