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［智にぃside］
雅「ねぇ、今度は
何やらかしたの？笑」
消化器内科の方まで脱走して、翔にカミナリを
落とされた和。笑
雅紀と潤が面会に来てくれても、一向に
布団から出てくる気配がない…
「かず〜？時間勿体ないよ？いいの？」
さっきからモゾモゾ動いて体制を
替えてるくせに反応はしない。
夕飯のトレーが運ばれてきても顔を出さない。
雅「ほーんと、頑固ちゃん。笑
誰に似たんだろうね〜」
雅紀がからかって布団をポンポンするけど
「やめろやっ！」って一言。
雅「じゃあ、帰るからね〜？」
和「…」
潤「明日はゲームしようね？」
和「…」
苦笑いした雅紀と潤は病室をあとにする。
あーあ…帰っちゃった…
こうなると、どうしてもやり場のない怒りがね…
ガッシャーン！！
診察にきた翔に八つ当たりした和は
食事のトレーをひっくり返した。
「和？やめなさい。」
和「…るさい！出てけ！みんな出てけ！」
「翔は悪くないでしょ？それ、貸して？」
和「…さわんな！！」
お茶のマグカップを振り上げて
翔に投げつけようとしてる…
雅紀が買ってくれたマグカップ。
やっぱり持ってこさせるんじゃなかった…
翔が「イライラして振り落とすから
持ってくのは安いやつでいいんじゃね？」って
言ってたんだよね。
でも、励みになるならって持たせて
しまったから。
和「バカ！くそ兄貴！！」
「…！」
間一髪の所でマグカップを掴んで止められた。
和「返せ！俺んだろ！返せや！」
手の届かない所に置いて和の手をバシッと叩く。
「いい加減にしなよ？」
和「うるせーな！返せ！」
「駄目。投げる物じゃありません」
和「俺んだから勝手だろ？返せや！」
自分でもメチャクチャなこと言ってるって
自覚はあると思うんだ…
ただ、歯止めが効かないだけでね。
翔「…かず？あんまり興奮しないで。」
床を片付けながら翔が声を掛ける。
和「…るさい！翔にぃのせいで帰っちゃった
んだから！出てけ！」
翔「…」
「翔のせいじゃないでしょ？逃げ回ったのは
和なんじゃないの？」
和「…って、だって、帰っちゃったじゃん！」
「それはさっきの話ね。和がいつまでも
布団から出てこなかったからでしょ？
翔のせいじゃない。」
和「…るさい！…えっちゃった、じゃん…」
目を潤ませて主張してくる和。
そんなんだったら、素直になればよかったのに。
翔「また明日、来てくれるだろ？」
和「今日待ってた、んだもん…」
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作者名：空
| 作成日時：2013年11月10日 23時
