897.【11】甘えんぼさん ページ47
［雅にぃside］
潤「あっ、俺も！
俺も作りたいっ！」
病院から帰ってきた潤は
末っ子モード全開。
俺らに引っ付いて片時も離れようとしない。
今日はね、グラタンにしたらしい。
潤は「和も一緒に食べれるでしょ？」って。
和のことも考えたメニューに
してくれたんだね。
潤「あ〜、海老落としちゃった！きゃはっ！」
翔「おまえ〜笑」
潤「拾って？笑」
潤は、足が痛くて無理だから拾って〜ってさ。
翔「…！ばかっ、重いって。笑」
そんで、拾う為にしゃがみ込んだ翔にぃの
背中にのっかってる。笑
1つひとつの行動が、自分と俺らの絆を
確かめている様な、そんな感じ。
自分の存在さえ、否定したくなるくらい
辛かったのかもね…
翔「ほら、潤。海老洗って？」
潤「あはっ！はぁ〜い！」
潤はもう一度「ん〜」って翔にぃの背中に
ギュッとしてから立ち上がって海老を洗う。
その隙に翔にぃが「あいつ、ちょっと
熱いかも」ってボソッと呟いた。
「ストレスで熱出すかも」って病院でも
言われたからね…
でも、今は潤の気持ちが優先だから
少し様子を見てみることに。
潤「俺、和の切る！こんぐらい？」
すごく楽しそうにしてるから
熱になんて邪魔されたくないからね。
智「和、寝たよ〜」
和をみててくれた智にぃがリビングに
入ってきた。
すぐに翔にぃが潤のことを伝えにいく。
その間にも潤は「チーズたっぷりかけよ〜。
あはっ！」って楽しそうに笑ってる。
幼児退行まではいってないけど
ちょっと幼くなった感じ。
まぁ、もともと甘えん坊さんだからね。
普段は隠して強がってるけど。笑
智「じゅーん？ちょっとおいでー？」
智にぃが大きめの声で呼んでくれる。
潤「ちょっと待って…手、洗う」
よかった…ちゃんと聴こえたね。
潤「雅にぃ、掴まっていい？」
そんな可愛い顔で見上げられてさ、
断る奴がいると思ってんの？笑
ニコニコする潤を支えて、リビングのソファー
まで連れてきたけど、智にぃが体温計を
持ってるのを見てフルフル首を振って
拒み出した。
潤「…や、だいじょーぶ。…だ、やだ…」
智「ん？計るだけ。何度あるか教えて？」
潤「んーん…」
智「ふふ…大丈夫だから、おいで…？」
智にぃは俺の背中に隠れようとした潤の
手をとって説得を試みるけど…
潤「…っ、…だ。はかる、のやだ…」
潤はラグにペタンと座り込んで
智にぃの手を離させようと必死になる。
智「じゅーん？ここ、おいで…？」
潤「んーん…や…」
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作者名：空
| 作成日時：2013年9月6日 7時
