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41.【34】 ページ41
［雅にぃside］
智にぃが
ゆっくり話し出した。
智「かず？嫌なのはよく分かった。
辛くなるの分かってて
薬飲めなんて、酷だよな？
でも、翔も悩んだんだよ…
頑張って飲もう？」
和は膝に顔を押し付けたまま
静かに首を振る…
和「…やだ…いらない…
そのくすり…きらいだもん…いや…」
その声を聞いて、俺らは和が泣いているのに
気が付いた…
「かず…怒ってごめんね」
俺がたまらなくなって、和の頭を撫でたら…
コクリと頷いてくれる…
和「…のまない…やだ…くすり…や…
さとにぃ、へや…かえりたいよ…」
智にぃの腰に縋るように抱きついた和。
智「嫌だよな…よし、よし…」
智にぃは和の背中を撫でて
少し落ち着くのを待った。
翔「潤？薬飲ませるから、辛かったら
部屋に行っててもいいよ？」
翔にぃは、さっきから辛そうに
和を見ている潤に声を掛ける。
潤「んーん。、手伝うよ。
ねぇ、翔にぃ…和の為なんだよね？
なら、俺も逃げない。」
翔「うん…飲んでもらうしかない…
じゃあ、潤にも手伝ってもらうかな。」
翔にぃは力なく笑う…
翔「かず？さっきも言ったけど、
絶対に飲まなきゃいけない薬なんだ。
にぃ達が飲ませるからね。
ちょっと頑張ろうね…」
和はそれを拒むように、さらにギュッと
智にぃに抱きつく。
それを見た翔にぃは
小さく「かず、ごめん」と呟いてから
すばやく俺らに指示を出した。
俺は気管に入らないように、気を付けながら
口に水を流し込み、
薬を入れる作業を任されたんだ。
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
