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45.【38】 ページ45
［潤side］
頭痛は次の日も
ひたすら和を襲った…
学校から帰ってきて部屋を覗いたけど、
意識が朦朧としていて俺の呼び掛けにも
答えられず…
夜になって2回目の薬の時間…
やっぱり和は嫌がってて、
兄貴たちに押さえられてた。
でもさ、昨日より力がなくて…
あっという間に飲まされて
苦しそうに咳き込んでて…
そんな和、見てられなくて、
和の足元に伏せていっぱい泣いた…
智「じゅーん、おいで」
智にぃが抱きしめてくれる…
「かず、だいじょうぶなの？
ほんとに、よくなるためなの？」
気がついたら俺は
泣きながら子どもみたいな質問を
ぶつけていた…
翔「うん、良くなるよ。
検査も頑張って選んだ薬だもん。
すごく辛いけど、信じよう？」
翔にぃが優しく答えてくれる…
だけど和はすごく苦しそうで…
治すためと分かっていても
和が、薬を必死で拒否する理由が
嫌でも分かった…
薬の2回目の服用が終わった朝から
和は食事もまともに摂らなくなった…
翔「かず。ちょっとでいいから…
口あけて？ほら、あーん。」
さっきから翔にぃが声を掛けて、
お粥を食べさせようとしてるけど、
和は朦朧とした意識の中
首を振るだけ。
雅にぃが抱き起こし、
翔にぃが口元までお粥を運ぶけど
口をあけようとはしない…
翔「かず？いい子だから…あーん。」
和「ごはん…ない…やだ…」
和は力を振り絞り
食べることを拒否した…
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
