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［智にぃside］
珍しく
俺らの前で
涙を流しながら嫌だと訴える和…
そんな和を、泣きながら押さえる潤…
なんでだよ…
俺らの大事な弟を苦しめんなよ…
悔しくて仕方なかった。
翔「雅紀、ゆっくり水入れてやって…
かず？苦しいけど、我慢してな。」
雅「かず？お水入れるよー？
はい、ごっくんして？」
雅紀は水と一緒に
すぐにカプセルも入れてやった。
翔「かず？ごっくんしようね〜。」
翔が声を掛けて口を押さえる。
雅紀は頭を撫でながら必死で声を掛けている。
だけど、一向に飲もうとしない…
「翔、大丈夫なの？」
俺はさすがに心配になり、
鼻をつまむ手を緩めようとしたが
翔に止められた…
翔「今やめたら、またやり直しだよ…
大丈夫…和なら飲んでくれる…」
翔は和のほっぺに優しく触れ、声を掛けた…
ダメだ…飲んでくれない…
そう思って手を離そうとした時…
潤「かず…おねがい…のんで…」
それまでただ泣いていた潤が
泣きながら叫んだ…
それを聞いた和は、より一層涙を流しながら
ゴクンと薬を飲み込んだ…
すぐに固定していた手を離してやる。
和は咳き込んで涙を流しながら、
温もりを求めて手を伸ばす…
すぐに翔がしっかり抱きしめて
優しく背中をさする。
翔「ごめんな、かず…。
辛い思いばっかさせてごめん…」
和は泣きじゃくりながら
翔にしがみついて
しばらく泣き続けて眠りにおちた…
その横で、潤も俺の腕の中で眠りにおちた…
翔「智にぃも雅紀もありがとう。
あと2時間もすれば副作用でると思うから。
今はゆっくり寝かせてやろう」
その言葉に俺も雅紀も頷き、
どうか弟たちが少しでもラクに
この10日間を過ごせます様に…と祈った。
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
