only princess【King&Prince】

遅刻 ページ33

　
　
　

you side









｢体調、悪いんだったら無理しないでね｣






理由が有ろうと 遅刻 した事に変わりはないのに




私が謝れば


Aちゃんが遅刻なんて珍しい、 と思ったのだろう。




背中を擦りながら あたたかすぎる言葉をくれる。









『ありがとうございます、すみませんっ、、！』







うそ、





本当は 目がチカチカする。


頭もガンガンする。


足元だって重いしフラフラする。







どうか、どうかバレませんように 。



この察しのいい5人には







｢よし、全員揃ったし切り替えて始めよう｣








振り付け師さんがパチンと手を叩いて空気を変える。




今は新曲のフリを覚える大事な時期。


そんなときにみんなに迷惑なんてかけてられない




だけど







海人｢きっつ ……！！｣




廉｢しんど｣







なかなか、いや。かなりハードなダンスで

残り少ない体力がどんどん削られていく。



おまけに スピーカーから流れる音楽が頭に響いて 、 足に力が入らなくなってきた。






何してるの、こんなとこで迷惑かけてどうするの。






『っはぁ、……っ』






自分で自分を叩き起して、乱れる息を無理やり整える。


待ってダメかも、私の身体 耐えておねがい







優太｢え、A？｣




海人｢っわ！｣








誰かの中、この匂いはかいちゃん、？


ごめんなさい、私のせいだ、ごめんなさい。






バタバタと焦っているスタジオの音がぼんやり聞こえてそのまま、ぷつん と意識が遠のいていった。









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