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「な、何何何何何々!?」

中也「誰かが川ン中に居るのか…?見に行ッてましょ!」


もう既に生まれたての子鹿のように

脚がブルブルと震えているというのに

中也君は御構い無しに

私の手を引っ張り

川の中がよく見える橋の上へ疾走って行く

橋の上に立つと

水飛沫がうっすらと見えた

太宰君?

太宰君かなあ?

川で溺れているといえば太宰君だし!

太宰君なら全然怖くないから太宰君が溺れていて呉れ頼む

次第に水飛沫は私達の方へ接近付いてきて

何が川の中に居るのか

ちゃんと判るようになって来る

怖い…

怖い…けど

何が溺れているのか見てみたい

怖いモノ見たさで

チラーッと川の中を覗く


中也「あァ…?アレ、人の脚かァ?」

「ひひ、ひひひひ人の脚ぃ!?何でそんなもの有るのお!」

中也「此のお化け屋敷で死んだ人の霊だッたりするのかも知れませンねェ」

「莫迦莫迦莫迦莫迦ぁ!何で怖い事云うの莫迦ぁ!!!!」

中也「先輩が怖がッてる姿が可愛くてつい」


主に私が騒いでいると

橋の下から手が伸びて来た

それは徐々に上に上がって来て

這い上がるようにしてずぶ濡れの人間が現れた

這い上がって来た人は

顔が俯いていて

まだ…じね…が…ッ…と唸っている

服装は今より昔の人が着ているようなもので

所々穴が開いており

泥なんかで汚れていている

そんな奴がゆっくりと此方へ迫って来るのだ


「イギャアアアアアア!!」

中也「叫ぶ先輩も可愛い〜」


勿論

直様逃げた

あんなのを前にして逃げる以外の選択肢は無い

物理攻撃が効くなら

タコ殴りにする…勇気も無いわ!

出口何処!?

涙目になり乍ら奔走していたら

何かに掴まれて転けてしまった


中也「大丈夫ですか!?怪我は…」

「怪我はしてないけど…何かに掴まれて転け…た」


中也君と一緒に

私の足元の方を見ると

ニヤリと微笑う

眼球が無く

骨が剥き出しになった着物を着た女性が私の腕を掴んでいた

其の後の記憶は全く無い

気付けばお化け屋敷の外に居た


紅葉「真逆気絶するとは思わなんだ」

「姐…さん?」

太宰「如何?怖かっただろう?特別に脅かし区のスタッフさんには全員出てもらって、私だけが脅かし役に回ったんだよ」

中也「お化け屋敷に出て来た川から這い出て来た奴か…」

太宰「そうだよ」

「じゃあ、あの着物の女性は?太宰君だけが脅かし役をしてたんなら、着物の女性が居るのって可笑しくない…?」

中也「着物女はガチの幽霊ッて…事…か?」

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雨林(プロフ) - ツナミカワさん» スミマセン…!ルビふっときます。 (2022年6月19日 20時) (レス) id: 290399748d (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 結構漢字表記で読めないのあるので(例えば凡て)皆が読めるようにしてくれると助かります (2022年6月19日 17時) (レス) @page7 id: 11d5dd33a2 (このIDを非表示/違反報告)
中原ミレー - 雨林さん» 楽しみに待ってます(〃・ω・〃) (2022年3月28日 17時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
中原ミレー - 雨林さん» 此方こそ、遅くなってすみません(´;ω;`) (2022年3月28日 17時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
雨林(プロフ) - 中原ミレーさん» 返信遅くなッてすまねえ…!リクエスト、有難く受けさせてもらうなby中原 (2022年3月22日 16時) (レス) id: 290399748d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨林 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs risa1  
作成日時:2022年3月4日 5時

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