【文スト】純粋かも知れない素敵帽子の恋愛奮闘記【中原中也】【短編集】

素敵帽子の口説き方 5star★様リク ページ3

中也「先輩！今日も可愛いですね。一緒に喫茶処行きませン？」

「コラ先輩を口説くんじゃない」


ニッコリと微笑み

私の手を取る中也君

中也君の事をよく知らない人からしたら

あんな美形に口説かれて羨ましいと思うかも知れないが

性格を知っている身としては

どうぞ羨ましいなら此の場所を譲ります

といった感じだ

軽く中也君を小突くと

先輩の手が俺の髪に…！

と感激している


中也「此の髪一生洗わねェです！」

「汚いからちゃんと洗おうね〜？」

中也「先輩が一緒に風呂入ッて呉れるなら洗います」

「なら一生洗わなくていいよ」

中也「え」


幾らあしらっても

笑顔を絶やさない中也君

表情筋笑顔の侭固まってるんじゃないかと心配になって来た

目の前には真っ白な報告書

机を挟んで

うーうーと唸る私を眺めている中也君

時々

私の頭を撫でたりする

撫でられるのは嬉しいが

少し恥ずかしいから止めて欲しい

切実に


中也「先輩ッて、頭撫でられると一寸口角上がるンですね。素直で可愛いです。髪は…スッゲェいい香りする…」

「ど、如何したの急に…」

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