No.13 ページ13
「ァ、アイザワ先生 ！？」
突然の先生の顔のどアップに顔は赤くなり
声は驚くほど裏返った。
(…あぁ、恥ずかしい。)
先生はパッと私から離れると 教卓の方へ足を進め
持っていた出席簿をドン、とそこへ置いた。
それを見てクラスメイト達は慌てて自分の席へとつく。
既にチャイムは鳴っていたのだ。
「はい、静かになるまでに28秒かかりました。
時間は有限 君たちは合理性に欠くね」
シン、と静まり返る教室内。
隣の席の子は小さな声で「ヘンな人…」と呟いた。
きっと相澤先生を知らないクラスメイト達は全員がそう思っただろう。
だからこそ、その中でニヤニヤとしている私は
異質な存在なのかもしれない。
「今日だけこの授業を担当する相澤だ。
ヒーロー科の担当だから初めて会う奴も多いが、よろしくね」
よろしくね、だって！
なんて可愛い語尾なの！？
「先生の授業を受けられるなんて、そんな幸せがあって良いのかな心�廖�
「はいはい」
.
.
.
先生の担当科目は 本来英語では無いのにもかかわらず
その授業は滞りなく進み
なんの支障もなく終わりを迎えた。
何事もだるそうにする先生が英語をペラペラと話した時は
生徒皆が目を丸くし、私なんてその格好良さに泣きそうになったほどだった。
「はぁ…幸せだった。」
“満足、満足” と緩む頬を両手でつつむ私を
となりの幼なじみはうざったそうな目で見てくる。
「もう 心�廚修鵑覆妨�ない、で…」
それを無視して前を見ていると
教卓の前で 今日使ったプリントをまとめている先生とパチリと目が合ってしまった。
「朝比奈」
どくん、と心臓が跳ね上がる。
急に名前を呼ばれた私はその眼から逃れられなくなる。
遠くで授業の終わりを告げるチャイムが鳴るのを聞いた。
周りのクラスメイト達は
「疲れたぁ」なんて言いながら好きに席を立っていた。
その騒ぎさえ遠くの出来事に聞こえて
「集めたプリント、一緒に職員室まで持ってきてくれないか？」
「…っぁ、はい」
2週間ぶりに先生と口をきいた。
気まずくしないように、という先生の気遣いなのかもしれない。
それで良い
私の告白なんて 忘れてくれれば良い。
(本当は 少し期待してたんだけど)
ガタリと立ち上がって先生の元に足を進める。
その隣を通る時
幼なじみは小さく舌打ちをした気がした。
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TSUBAKI(プロフ) - なに、最高か (2019年10月9日 10時) (
レス) id: 693e23af59 (このIDを非表示/違反報告)
自分の目の前に天使が舞い降りてほしい 切実に - 人使の切ない心とかがすごく伝わってきてこっちまで悲しくなりました…人使と相澤先生と夢主ちゃんがこれからどうなるのか続きが気になります！更新楽しみに待たせてもらいます！！ (2019年8月14日 2時) (レス) id: da546de98e (このIDを非表示/違反報告)
クマグマ - このお話、すごく好きなので更新楽しみに待たせていただきます！ (2018年3月31日 17時) (レス) id: c478c89726 (このIDを非表示/違反報告)
レオ - 相澤先生が大好きなので是非とも続きが見たいです！頑張ってください！ (2017年3月14日 23時) (レス) id: bf6acc7bbc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃとー - 相澤先生大好きです。一人ニヤニヤしながら読んでます！更新頑張ってください！ (2017年1月12日 15時) (レス) id: 9ee542576d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紙芝居 | 作成日時：2016年7月5日 1時
