S side ページ12
ニノがトイレに様子を見に行ってから15分後。
てっきり一緒に戻ってくるんだと思ってたら、なぜか一人で前室に入ってきたそいつ。
｢……ニノは？｣
少し離れた椅子に座ったのも気になったけどとりあえずはそれ。
俺の顔をチラッと見たあと、
｢さあ？｣
冷たく一言呟いて目を閉じた。
……………は？
なにこれ。
後ろを振り返ると、様子をうかがってた智くんと松潤と雅紀も固まってる。
────なんかあった？
｢……ちょっとニノ探してくる｣
一旦こいつのことは3人に任せて、
事情を知ってるであろうニノの元に向かった。
………トイレの辺りか？
そう目星をつけて歩いていると、メイク室から出てきたニノと鉢合わせた。
｢…………翔ちゃん｣
俺に気づいたニノが、困ったように笑いながら歩いてくる。
｢なにあった？｣
でもニノがなんかしたような雰囲気じゃなくて、怒るのは違うと思ったから優しく聞いた。
俺の態度に安心したように目の前までくると、思いっきり肩を落としながら呟く。
｢…………俺のこと好きな女子アナが逆恨みであいつに水掛けたっぽい｣
言い終わると、はあ……と大きいため息。
｢ぽい、ってことは直接聞いてないんだ？｣
｢メイクさんにドライヤー借りてたの。
そのメイクさんが状況だけ教えてくれて｣
…………察するに、
その女子アナとニノがバッタリ会ったりなんだりして推察したんだろう。
ニノは鋭いとこあるからきっとそれは当たってる。
｢なるほどね………で？｣
｢あいつ、俺らのこと嫌いだから頼りたくねーって言い放って行っちゃった｣
……………………そういうことか。
｢あいつはなんだかよくわからん女までかばって悪者になろうとしてんだと思う｣
呟くニノに俺も同感で。
｢けどどうしたらいいの？
俺らが構えば構うほどあいつに危害が及ぶなら守ってやれねーじゃん
俺そんな悪者になるとかそんなのに乗っかりたくない｣
けどAが苦しむのはもっと………
そこまで言って、頭を掻きむしるニノ。
…………ニノ、偉いよ
ちゃんとそこまで考えてさ。
───大切なんだな、あいつのこと
ニノの身体から滲み出るあいつへの想い。
守ってやりたい
助けてやりたい
普段は絶対にそんなこと口に出さないニノ。
｢……翔ちゃんどうしよう、俺わかんないや｣
滅多に言わない弱音。
………………俺がなんとかしなきゃな。
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ちぃ(プロフ) - おかえりなさい！長らく更新されてなかったので半分諦めつつも、素敵なお話しなので登録解除も出来ずにいましたが… 戻ってきて下さってありがとうございます！ 退職万歳＼(^o^)／ (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 038f602d6e (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 初コメです！hiroさん戻ってきてくださって嬉しいです！！あと、退職おめでとうございます笑笑 お話の続き、楽しみにしております。気長に待っておりますので、ご自身のペースで更新なさってください！ (2021年9月20日 1時) (レス) id: c72bd2a0fb (このIDを非表示/違反報告)
∞横山あらしちゃん∞(プロフ) - 初めまして。この作品が大好き過ぎてずっと待っていました(´；ω；｀) これからも楽しみにしております！！ (2021年9月16日 23時) (レス) id: b6736fcc7a (このIDを非表示/違反報告)
ほしにゃあ(プロフ) - ここで更新終わりなのでしょうか…？続きが気になってしまいました…！主人公ちゃんの成長を見守りたいてす！ (2020年12月29日 3時) (レス) id: 5991f59eda (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - かずなさん» ひー！！！さっそく戻ってきていただけるなんて……………ありがとうございます(ToT) (2020年1月14日 19時) (レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiro
| 作成日時：2019年7月19日 9時
