車 ページ43
｢お疲れ様でした、｣
みんなを見送ろうと駐車場まで行くと、既にそれぞれのマネージャーさんが車を出口に向けて回していて。
すごいなあ
マネージャーさんってすごいなあ
なんてポケーッと考える。
さあ。
私は電車のって、
寝過ごさないように気をつけて、…
このあとの動きを必死に頭に叩き込もうとしていると、
｢なにやってんの行くよ｣
ふいに身体が軽くなって
｢……………え、？｣
あれ
今私誰かに
｢へ、ちょ、っと｣
誰かにおんぶされてない？
｢いや、！ちょ、っごほ、っ……待っ、げほっ、｣
この髪型は誰だっけ、
この匂い、えっと、
頭を働かせようとするのに咳が邪魔をする。
｢……抜け駆けはよくないよ、
俺だって同じ車なんだから翔ちゃん｣
少し低めの位置から聞こえる二宮さんの声。
…………翔ちゃん……
え、これ櫻井さん………？
｢よっと、｣
確認する前に急に目の前が暗くなって、
気づくと車のシートに座らせている。
｢あの、私電車で、｣
｢なーに言ってんのそんな身体で｣
ガチャ、と反対側のドアをあけて二宮さんが入ってくる。
明らかに呆れたようなその顔。
｢でも、っ、ほ、ごほ、っ……ん、｣
｢ほらちょっと詰めて、｣
今度は櫻井さんの声で二宮さんの方に追いやられる。
真ん中でごめんね。なんて聞こえるけど
それどころじゃない。
……………挟まれてる。
｢…………重かったですよね、すみません｣
とりあえず謝らなければ、と櫻井さんの顔を覗くと
いーえ。とそっけない返事。
…………そりゃおんぶなんて嫌だったよね、
話しかけないほうがよかったかな、
ていうかほんとに車なんていいのかな、
電車で行けるのにな、
────そんな思考はあっという間に
｢……………寝てきな｣
少し強引に引かれた腕から身体は倒れ、
気づけば
｢っ、？！｣
視界のほとんどが櫻井さん。
この角度、
……………………膝枕されて、る？
｢っ、いえいえいえいえそんな、っ｣
自分でも引くくらいのかすれ声。
それでも必死に声を張って起き上がろうとする私の手を強めに掴む。
｢そのままじゃ歌えねーし踊れねーのお前。
出るんだろ？やるんだろ？｣
私を見る真っ直ぐな目。
…………下からのアングルでもかっこいいんだな、
なんて今はどうでもいいことが浮かんだ。
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みか - 大丈夫ですよー！めっちゃ面白い！ (2019年7月18日 22時) (
レス) id: 5656ab29cf (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - 美来さん» お返事遅くなりすみません(T△T)！あああ、楽しみにしてくださってるのに亀更新で申し訳ないです(T△T)(T△T)見捨てないで……(T△T) (2019年7月18日 21時) (レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりすみません(T△T)！励みになります……がんばります！ (2019年7月18日 21時) (レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
美来(プロフ) - いつも読ませていただいてます！毎日の更新を楽しみに、その日1日生きてます！笑 応援しています、頑張ってください\( ´ω` )/ (2019年7月14日 1時) (レス) id: 2e446e9c80 (このIDを非表示/違反報告)
みか - わかりやすくて楽しい！ (2019年7月12日 18時) (レス) id: 5656ab29cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiro
| 作成日時：2019年7月6日 10時
