どうしようか。（門倉） ページ8
完全に酔い潰れた日野ちゃんを背負って居酒屋ひんなを出る。土方さんには彼女を送ってから合流することになった。
「さて、っと」
背負い直してからこの子の家に向かって歩き始める。1,2回か送った事があるから場所は把握済みだ。
何とか日野ちゃんの住んでるアパートの部屋の前に着いたは良いものの、そこである事に気付いた。
俺、ここの鍵を持ってねぇや。
多分、鍵は俺の背中でスヤスヤと夢の中にいるであろう彼女が持っているに違いない。しかし服や鞄の中を勝手に漁るのは良くないだろう。下手したらセクハラだ。
「不味いな、外に寝かしとく訳にもいかねぇし…」
日野ちゃんを背負いながら云々と唸っていれば「おい」と声を掛けられた。
助かった、管理人さんかな。
声のした右側に顔を向けると其処には、褐色肌の背が高く顔の良い男がスーツをしっかりと着て立っていた。
「わいを見た事がなかが、其処でないしよる」
キツイ薩摩弁を話す奴、今もいるのか
「いやぁ…。俺は酔い潰れて寝てるこの子を送ってきたんだが、鍵を持ってなくて立ち往生してて。あんた、もしかしてこの子のお隣さん？」
「そうだが、そいがないや」
コイツはラッキーだ。もしかしたらドアを開けてくれるかもしれない。
「じゃあ、鍵って一緒だよな？」
「いや、一部屋ごとに鍵は違くなっちょっ」
マジかよ、どーすりゃいいんだ。
焦った俺を見かねてなのか、其奴は一つ溜息を吐いて両手を差し出してきた。
「そんおなごをおいに貸せ、目が醒むっまでウチで預かっててやっ」
預かってくれる、て事でいいんだよな？
「じゃあ、頼むよ」
背中から日野ちゃんを下ろして彼に渡し、その場を後にする。
いやぁ、お隣さんが来てくれて良かった。早く土方さんの所に行こう。
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仮眠さん(プロフ) - 鯉登のお話……むふふ。更新頑張ってください（心の中:うっひょぉぉぉ!!!!!! (2020年8月22日 10時) (
レス) id: 8995fa1edb (このIDを非表示/違反報告)
境 - すごくこのお話好きです。また更新お願いしても良いですか？頑張ってください！！ (2020年1月17日 21時) (レス) id: 7788c7aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこかみ | 作成日時：2018年12月4日 23時
